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今週の一本

●明治、茨城工場のピザ新ライン本稼働  去石誠一 (週刊冷食タイムス:12/09/11号)

ピザ需要の掘り起こしに挑戦

鉄骨2階建ての新生産棟
(冷凍ピザの新ライン)
 明治(川村和夫社長)は茨城工場に新設稼働した冷凍ピザラインを5日、得意先関係者らに披露した。新生産棟は鉄骨2階建て、延床面積3100m²(約940坪)。投資額は約22億円(土地除く)。生産能力は年間2100t。8月21日から全国発売を開始した市販用冷凍ピザ「こだわりピッツェリア」2アイテムを生産する。

 「こだわりピッツェリア」は、ピザ専門店の生地のおいしさを実現するため、独自の“もっちり生地製法”(特許出願中)を確立。自社の乳酸菌を利用して生地を発酵させることで、小麦粉本来のおいしさを最大限に引き出すことに成功したという。

 現在は完熟トマトを使用した「マルゲリータ」と、ピリッと唐辛子を効かせた「ピカンテ」の2アイテムを生産。どちらも1枚140g、7インチサイズ。紙トレーのまま電子レンジ調理できる。生地をやさしくのばし、ピザ専門店の石釜焼きのように、高温・短時間で焼くことにより「しっとり」、「もっちり」とした食感に仕上げた。

 「将来の事業拡大や今後の拡張性を意識した建物ライン設計」。「ロス最小限を意識した設備と可能な限りの自動化」を進めた。さらに「設備安全、コンタミネーション防止、ゾーニングを意識した設計」としたのが特長。

 通常は手作業のソースやチーズのトッピング工程をほぼ機械化した他、段ボール箱詰めも自動化した。自然冷媒を使ったスパイラル式フリーザーを導入している。すでに7月から生産をスタートしている。

 茨城工場は昭和17年JR石岡駅前で市乳製造を開始。39年に現所在地(茨城県小美玉市堅倉1465)に移転。51年から冷凍食品(ピザ・グラタン・コロッケ)の製造を開始した。桐原素樹工場長。

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