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今週の一本

●中国の反日デモ、現地工場は平穏保つ  佐藤巳喜夫 (週刊冷食タイムス:12/09/25号)

輸出検査 通常通り

“日の丸”掲揚やめた工場も
 中国で反日デモが9月中旬から各地に広がりを見せたが、現地に進出している日系の冷凍食品関係企業には24日まで、人的、物質的な被害や影響は出ていない模様。しかし日中関係にこれまでにない微妙な雰囲気があるため、各社とも「今後の動きに引き続き注意するよう現地に指示した」としている。デモが過熱した17、18日前後には日本人駐在員に自宅待機を命じたところもあった。また緊急案件以外の中国出張を控える指示がいまも続いている企業もある。

 山東省青島の黄島ではパナソニック系工場やジャスコ店内等がデモ隊から被害を受け、特に動きが過激化したが、同じ地域に工場、関連施設を置く日水グループの山東山孚日水有限公司と青島日水食品研究開発有限公司は「生産に大きな影響を与えるような被害は出ていない」と日水広報課が18日コメントを出した。

 黄島の工場について一部では全焼という表現の報道もあったが「その事実も、人的被害もない」という。ただし日本人駐在員には自宅待機を指示。デモが大きくなると予想された18日は休業とした。19日以降は通常ベースの業務に戻った。

 その他の大手冷凍食品メーカーの現地工場は、18日を含めていずれも「通常の操業を継続。従業員、駐在員の安全を確認している。資材等の調達も、出荷、通関業務も平常通り」という。

 山東省莱陽市に工場を持つメーカーは日本で14日に重要な会議があったため、駐在員3名中2名が帰国していた。また同省の山東半島に工場を置く中堅メーカーでは直接の影響はないものの、駐在員と家族の中で可能な人から帰国するよう指示を出した。合弁工場に掲げていた「日の丸」も掲揚を取りやめた。

 日系冷凍食品工場に業務に影響する目立った動きはこれまでに見られないものの、一様に「今後の動きを注視している」と緊張感を示している。

マルハニチロは中国出張を自粛

 マルハニチロホールディングスは、不要不急の中国出張を当面自粛するようグループ各社に18日朝通達した。尖閣諸島問題に関連した中国国内での暴動を受けた措置。

 中国各地でのデモは沈静化しているが、21日現在自粛は解いていない。

 グループ会社、マルハニチロ食品やアクリフーズの中国合弁会社における生産には全く影響は出ていないものの、「万が一の事態に備えて、駐在員の夜間外出は当面控えるよう通知している」(アクリフーズ広報室)という。

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