●生産者も気づかぬ潜在ニーズ捉えマルハニチロ食品坂井社長、
|
マルハニチロ食品 坂井道郎社長 |
坂井社長は、2020年の開催が決定した東京五輪に向けて「1964年の東京五輪を契機に冷凍食品が普及・進化したように、期待とニーズが高まる。新しい価値提案やステージに向けた商品開発などに挑戦しなければならない」と課題を示した。
同社の冷凍食品事業については「市販用冷凍食品は増収基調で推移、5%前後で成長している。業務用冷凍食品は前年クリアがやっとの状態で、コストの上昇が収益を大きく圧迫している」と説明。また「原料高と為替差損で約40億円の負担になるが、ほとんどヘッジできず、損益的に厳しい状態が続く」とした。
食品セグメントの4〜9月の売上高は約150億円の増収だが、「うち約60億円が(前期から連結に加わった)ヤヨイ食品の売上高」と説明した。さらに「食品セグメントの年間売上高3千億円の半分、1500億円を占める冷凍食品の事業規模を2千億円へもっていきたい」と考えを示した。
来年4月1日付でグループ6社が統合、新会社「マルハニチロ梶vが誕生する件については、「狙いは資本の強化、効率経営、グループの経営資源の有効活用など」であることを改めて強調した上で、「キーワードはマーケティングと情報解析の2つ」だと語った。
坂井社長はマーケットの変化を分析しながら、「メーカーは今まで以上の革新と進化が不可欠」、「生活者自身も気づかない潜在的なニーズを気づかせる商品やサービスを提供すべきだ」と主張した。