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今週の一本

●自然解凍で冷凍米飯、弁当向けに提案  佐藤巳喜夫 (週刊冷食タイムス:14/01/14号)

40周年「エビピラフ」さらにおいしく

味の素冷凍食品の新製品

業界初の自然解凍で食べる
冷凍米飯「チキンライス」
人気商品「エビピラフ」は40周年を機に
"シェフ仕込み"製法で改良した
 味の素冷凍食品は14年春の商品施策として、家庭用で自然解凍品を一段と強化。業界初の自然解凍対応の冷凍米飯を弁当向けに提案する。食卓向け「エビピラフ」は発売40周年を機に改良する。業務用は経時耐性に強い商品を多数開発した。

 春の冷食新製品を8日午前発表した。今シーズンの新製品として業界で最初。

 消費増税で節約のため弁当需要が拡大すると予測し、自然解凍品を大幅に強化したのがポイント。弁当向けに冷凍米飯を業界で初めて自然解凍で提案する。弁当箱に米飯を凍ったまま入れると、昼食時に食べ頃になるという設計。@チキンライスAドライカレーの2品。自然解凍でもご飯のしっとり感を味わえる。

 同社調査によれば、自然解凍の冷凍食品に対し、消費者は簡便、時短、保冷剤代替、節電などの機能に加え「自然解凍の方が(加熱するより)おいしい」という評価が増えている、という。

 弁当需要を意識し、自然解凍『ノンフライ』シリーズで「レモン&ハーブ白身魚」など3品、「こだわり三元豚のカレーとんかつ」などを発売する。「エビ寄せフライ」など既存品もリニューアル強化する。

 弁当と並ぶ重要領域の食卓向けには「圧倒的な食卓品質」(竹内秀樹取締役常務執行役員家庭用事業部長)というテーマを掲げ、発売40周年の「具だくさんエビピラフ」をプロの技を生かした“シェフ仕込み製法”で改良し、素材の味を引き立てるシンプルな商品に仕上げた。1袋で20g増量し450gとする。“圧倒的な食卓品質”による「エビピラフ」のおいしさをキャラクターの櫻井翔氏がテレビCM等で訴求する。

 食卓向けには他に「こだわり三元豚のとんかつ」、「レッドチキン」など。主力品の「エビシューマイ」などをリニューアルする。

業務用は経時変化対応の餃子等

 味の素冷凍食品は業務用で主力業態の惣菜、外食、給食向け商品を強化した。特に惣菜には経時変化に強い提案を行う。惣菜向け「ジューシー肉餃子」はバックヤードで調理後、時間が経過してから自宅でレンジ加熱しても皮が硬くならず、肉汁のジューシー感を維持する。皮の配合、中具の油脂の改良等で実現した。

 同じく惣菜向け「粉吹き鶏もも竜田揚げ」(生姜醤油、黒胡椒)も経時耐性でサクッとした衣の食感を保つ。「いかと豆腐の焼売」は冷たくしても味わえる惣菜向けの新しい商品設計。

 外食には、朝食用「フレンチトースト」、昼食用「ツナとポテトのキッシュ(ホール)」、夕食用「グリーンカレー(チキン)」を提案する。このうち「グリーンカレー」はタイの現地スタッフが開発に関わり、ココナツミルク、丸なす、赤ピーマン等を生ハーブで仕上げるなど本場の味を再現した。「冷凍食品ならではの商品であり、色、香りも楽しめる」(鈴木雅史常務執行役員業務用事業部長)と自信を示す提案。

 給食にはスチコン調理のノンフライディッシュシリーズ、豆・野菜を摂取でき食物繊維が豊富な「野菜と大豆テリヤキ風バーグ50」等を開発した。UDF(ユニバーサルデザインフード)も充実した。

 関東工場(群馬県大泉町)の新棟完成稼働を前に、デザートの品質向上と品揃え強化を図った。新棟では強化テーマのデザートを9月から生産開始する。

 味の素冷凍食品の吉峯英虎社長は14年度の事業方針として@得意先とWin―Winの関係づくりA付加価値の高い商品と生活変化に対応した商品を積極的に開発導入B付加価値、高生産性による利益体質C海外販売は倍増の200億円へ――と考えを8日示した。

 2014―16年は新中計で取り組む。

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