●ヒートアップする「冷凍パスタ」市場品質向上、高額路線もネーミングは“ゴールド”ラッシュ
生パスタ、大盛り、豊富なバリエーション 家庭用冷凍パスタの市場規模は、前年比24.2%増472億円(2012年10月〜13年9月、日清フーズ推定)と好調に推移しており、冷凍食品市場全体をけん引している。 冷凍パスタのキーポイントは、@高価格帯商品の充実A大盛りサイズ商品の強化B冷凍生パスタ商品のバラエティー化――など。 また商品名やシリーズ名に「ゴールド」、「金」、「大盛り」、「BIG」「プレミアム」といった表現がめじろ押しで、流通関係者からは「どのメーカーの商品かあやふやになっている」という声すら聞かれる。 その一方で、「ソチ冬季五輪の開催で、ゴールド、金といったネーミングは消費者に響き、時節にかなっている」と歓迎する意見もある。 日清フーズ、金や黒のシリーズ追加 日清フーズは今年春、冷凍パスタに3つの新シリーズを投入し、価格帯別に5ゾーンに再編した。新たに加えた“マ・マーゴールド”シリーズは、品質とお手頃価格を実現した。レギュラーシリーズを一新した“マ・マー金のスペシャリテ”シリーズは、量、品質とも満足のいく商品設計として、高いコストパフォーマンスを実現。新“黒のスペシャリテ”シリーズは、品質と簡便性を兼ね備えたトレイ付きで発売する。 これにより、同社の価格帯ゾーンは380〜280円の間で次の構図になる。@380円帯=マ・マー弾む生パスタ、青の洞窟FROZENFOODA360円帯=マ・マー黒のスペシャリテB315円帯=マ・マー大盛りスパゲティC310円帯=金のスペシャリテD280円帯=マ・マーゴールド 日本製粉、野菜たっぷり個食パスタ 日本製粉は、野菜たっぷりの個食パスタ“オーマイプレミアム彩々野菜”シリーズに2品を発売する。いずれも『東北応援』の意味から東北の食材を使った。「彩々野菜オクラとなすの和風醤油」は岩手県の八木澤商店の醤油を使用。「同海老と5種野菜ペペロンチーノ」は青森産にんにくを使った。プレミアムシリーズはこの他、「海老とあさり味わい塩」、「バジル香る海老のジェノベーゼリングイネ」を新発売する。 人気のある“BIG”シリーズは、6品全てを増量して競争力を高めた。ナポリタン、ミートソース、ベーコンとほうれん草バター醤油、カルボナーラの4品は20g増量し380gに変更。麺線を1.7mmから1.9mmに太くした。 たらこ、ペペロンチーノの2品は10g増量し340gに変更した。 生パスタには「牛挽肉ときのこボロネーゼフェットチーネ」など4品を追加した。最高価格帯の“オーマイプレミアムゴールド”シリーズには「海老とからすみのアンチョビ」など2品を追加発売する。 日清食品冷凍は生パスタを充実 日清食品冷凍は店頭売価200円以下を想定した中価格帯のラインナップ拡充に注力することで価格競争力を高めている。4月の消費税増税後は本体表示が主流となるため、本体価格100円台で価格訴求力がこれまで以上に際立つと見ている。 他社がトレイ入りをラインナップに加えているが、同社はその資源を商品の品質向上に充てる考え。 春の新商品は好評の“日清リストランテの生パスタ”シリーズに、「牛すね肉の赤ワインソース」と「小柱の明太子クリーム」の2品を追加した。 “日清スパ王プレミアム”シリーズには、好調な大盛りサイズのBIGに「ベーコンの入ったカルボナーラ」(360g)を追加。レギュラーサイズには2品を加えた。 |
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