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今週の一本

●イスラム教徒も安心のハラール食  相模活 (週刊水産タイムス:14/03/31号)

クジラ料理の試食会、都内のモスクに300人

「おいしい」と好評だった試食会
 調査捕鯨の副産物である鯨肉を使った料理を、旅行者や国内在住のイスラム教徒にも食べてもらう試みが始まった。共同船舶は28日、東京都渋谷区にあるモスク「トルコ文化センター・東京ジャーミィ」でクジラ料理の試食会を開催。用意した200食は短時間でなくなり、イスラム市場の開拓に向け好調な滑り出しを見せた。

 共同船舶が所有する調査捕鯨母船「日新丸」が昨年11月、船内で行う鯨肉の加工処理の「ハラール認証」を、国際イスラム交流支援協会(大阪)から受けた。ハラールはアラビア語で「許されたもの」を意味し、イスラム教の戒律に沿った食べ物と証明するものだ。

 宗教上の理由で食材の制限があるイスラム教。「日本に来て、何を食べていいのか分からなくて困っている」。そんなイスラム教徒の声がきっかけで、鯨肉の消費拡大を狙う同社がハラールを取得し、イスラム支援団体とともに試食会の開催にこぎつけた。

 イスラム教徒とクジラは、意外な接点もある。「コーラン」ほど有名ではないが、イスラム教の聖典「ハーディス」に神が飢えた人々にクジラを与えた、という記述が記されている。

 試食会には約300人が参加した。メニューはクジラのステーキ、刺し身、カレーなど。試食したトルコ人の若いカップルは「どの料理もおいしかった。初めて食べたけど、全く抵抗はなかった」と満足げ。ハーディスについて聞いてみると「私は知らなかったが、両親は知っていた」と言う。

 トルコといえば、焼き肉料理「ケバブ」のイメージが強い。イスラム教国のため豚肉は使わず羊肉を使っている。共同船舶の高野雄介氏は「鯨肉も羊肉も少しクセがあるのが特徴。羊肉を食べなれた中東諸国の人には、受け入れられやすいのでは」とみている。

 この日のクジラステーキは、本場のケバブに習いヨーグルトソースをかけて提供。イスラム教徒の子どもにも好評だった。

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