●凍ったまま食べられるアイスデザートを外食に
味の素冷凍食品は凍ったまま食べられる外食用「アイスデザート」など業務用新製品26品、市販用は弁当と食卓向けを主軸に新製品6品、リニューアル品21品を、今シーズンの冷凍食品新製品としては業界で最も早い7日午前、発表した。「市場環境の大きな変化に対応するため」(吉峯英虎社長)販売提案、メニュー提案、売場づくりなどに重点を置いたのがポイント。 市販用では汁もれしない煮物など 今春の新製品の目玉と位置づける外食向け「アイスデザート」は@カスタードプリン風のクリーミーな味わいのイタリアンスイーツ「セミフレッド・ドルチェ」(5品)と、A酒や乳製品等に用途提案する「果実と果汁のジェラータ」(3品)の2シリーズ。 いずれも昨年秋完成、稼働した群馬工場の新ライン(第1工場)で生産する。現状の冷凍デザート68億円を「早急に100億円まで引き上げる」(吉峯社長)ため、デザートに力を入れる。 「ドルチェ」は1個約40g、箱型の金色のトレーに入れ、10個でピロータイプの1袋入り。凍ったままスプーンで食べられる。@ストロベリーAブルーベリーBマンゴーCキャラメルチョコDプレーンの5タイプ。ワッフルに挟んだり、組み合わせてデザート盛り合わせ、デザートプレートなどが自由に楽しめる。 商品名の「セミフレッド」はセミ(半分)フレッド(冷たい)を示す。 「ジェラータ」は果肉から作った果汁に果肉を加えた冷凍ブロック商品。カクテル、フルーツジュース、ヨーグルトやその他ドリンクに入れると、飲みながら少しずつ溶けて彩りの変化が楽しめる。@マンゴーAストロベリーBブルーベリーの3タイプ。1個約15g×10個でピロー袋入り。 2シリーズとも市販用に似たパッケージ。表面の半分がスケルトン(透明)で中身が見える。 冷凍デザート市場は毎年着実に拡大しており「今後も間違いなく成長が見込める」(岡本明執行役員業務用事業部長)と期待する。 弁当を3分類に汁もれなし追加 味の素冷食は市販用で弁当用と食卓向けを強化する。特に弁当向けは弁当を作る人も食べる人も“うれしい”気持ちになることをめざし、製品提案と販売提案を行う。弁当向け全商品を@エビ寄せフライ、エビシューマイなどの定番おかずA野菜やたくさんの素材を使ったり、カロリーや脂質を抑えた体にやさしいおかずB弁当が楽しくなるおかず――の3つに分けて、パッケージが同じトーンになるよう改良。弁当向け全商品に『お弁当うれしい!』のメッセージをシンボルとして表示する。 弁当向けの新製品として「汁もれしないお弁当の小鉢」シリーズを立ち上げ、@牛すき焼き煮Aとろとろあんの枝豆れんこん包み揚げを発売する。「体にやさしいお弁当おかず」シリーズでは高温の蒸気で焼き上げた@レモン香るタルタルソースの白身魚フライA夏野菜とチキンのフライ(春夏限定)を提案する。 食卓に洋食亭レンジ、揚げ団子 食卓向けには“食卓のもう一品”として、レンジで2分という時短調理の「洋食亭レンジで仕上げるハンバーグ」(2個入り)と、こだわり三元豚を使った「揚げ肉だんご」を発売する。 ハンバーグは1個約80g(固形量56g)と小ぶり。ピラフ、サラダなどと合わせたランチプレートや、パンにはさんでハンバーグサンドなどに。肉だんごは味の素のクックドゥと連動し、酢豚風、エビチリ風のアレンジメニューを店頭やHPで打ち出す。 食卓の主菜となる既存の洋食亭ハンバーグ3品はパッケージをリニューアル。同じく主菜となる「親子丼の具」はタテ型に変える。 CMと連動、需要喚起策を打つ 味の素冷食は市場拡大と需要取り込みをバックアップするため、テレビCMを含め様々な取り組みを今年も積極的に進める。 テレビCMを中心とした販促には引き続き櫻井翔さんを起用。CMはギョーザ、若鶏から揚げを中心においしさと生活に根ざした食シーンや食べ方を訴求する。 CMと連動させながら、店頭、料理レシピサイト「クックパッド」を通じた提案も行う。 「今すぐ食べたい」を喚起するため、夏場にはギョーザとビール、若鶏から揚げとビールを店頭訴求。昨年実施して大きな成果を得た食提案プロモーション「のせピラ」、「かけチャー」を今年も引き続き実施する。 業務用では「アイスデザート」のほか、惣菜、給食向けを強化。国産品拡充方針に基づき、米飯も充実させる。惣菜には経時耐性のある鶏肉加工品と春巻を重点投入。チキンでは衣に経時耐性があり食べやすいスティック状の「黄金のささみスティック」等がある。 |
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