●汚染水、外洋に流出全漁連、「重大な裏切り行為」東電に抗議
岸会長は「全国の漁業者、国民への重大な裏切り行為だ」と非難し、「東電に対する信頼は全て失われた」と厳しい態度で臨んだ。 汚染水対策として、原発建屋周辺の井戸(サブドレン)から汲み上げた地下水を浄化処理後に海に流す計画について、東電と地元漁業者の交渉は大詰めを迎えていたが、今回の流出で一気に遠のいた。野ア会長は「(東電との)信頼関係に大きなひびが入った。福島の漁業者は福島で生きていこうとしている。早く信頼関係を取り戻し、廃炉を進めてほしい」と要請した。 廣瀬社長は「隠すつもりはなかったが、ご迷惑をおかけした。これまでの関係をぶち壊す結果になった」と頭を下げ、「二度とこのようなことが起こらないように対策を徹底する」と述べた。 岸会長らはこの後、農水省の林芳正大臣、経産省の宮沢洋一大臣と相次いで面会し、国が東電を指導するよう強く求めた。 林大臣は「2月25日に東電の担当者を呼び出し、厳重注意した。今後は全ての情報を公表するように指示した」と説明。宮沢大臣は「雨水が流れる排水溝にポンプを設置し、港湾内に流れるよう早急に対策を講じる」と話した。 東電は昨年4月から外洋への汚染水の漏出を把握していたが公表せず放置、何ら対策を取らなかった。 |
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