●日本水産、極洋が新中計大手水産会社のうち、日本水産と極洋が今年度を初年度とする新しい中期経営計画をスタートした。日水は水産・食品・ファインケミカル事業の融合を進め、極洋は「魚の強み」を発揮し、加工食品の拡大を図る。 「バリューアップキョクヨー」 極洋(東京・赤坂、多田久樹社長)は東京オリンピック開催年度(2021年3月期)である6年後のあるべき姿として売上高3000億円、営業利益60億円と想定した上で、次期中計の最終年度(2018年3月期)の目標を売上高2600億円、営業利益50億円に定めた。中計のタイトルは「バリューアップ・キョクヨー2018」。 日本水産、MVIP2017で売上高6800億円以上目指す 日本水産(東京・西新橋、細見典男社長)の2015〜17年度グループ中期経営計画は「MVIP2017」。 前中期経営計画の「MVIP2014」では連結売上高6000億円以上、連結営業利益230億円以上を目標に掲げ、売上高は達成(6100億円)したものの、営業利益は未達(175億円)となった。 「MVIP2017」では連結売上高6800億円以上、連結営業利益230億円以上を目指す。 水産、食品、ファインケミカルの3事業の個々の強化に加え、それぞれの事業の境目となる分野での融合を進めることで、より高い成果を目指すのがポイント。 水産事業は、資源へのアクセスを強め価値の最大化を図る。「安定した利益を出し続ける事業構造への進化」を掲げた。 食品事業は、収益基盤を強化すると共に同社の強みを生かした成長分野を開拓。ファインケミカル事業は、機能性脂質R&D技術による競争力とEPA情報資産のフル活用で「健康分野で抜群の存在感」を示す。 また、グループ個々の企業戦略を尊重しつつ、グループとしてのガバナンスを強化。専門組織を置き、企業個々の進捗管理体制を強化する。「R&D戦略」では、競争力があり、差別化が可能な独自技術に根差した開発を進める。中長期の開発を重視したR&D推進体制を構築する。 戦略事業への設備投資は総額700億円(個別230億円、グループ470億円)。 このうち水産事業220億円、食品事業194億円、ファインケミカル事業109億円、物流事業70億円、その他で109億円を見込んでいる。 |
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