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今週の一本

●国分がナックスを傘下に  木村健 (週刊冷食タイムス:15/11/03号)

社長に元ニチレイフーズ相馬氏

左から国分の國分晃副社長と
國分勘兵衛会長兼社長、
丸紅の國分文也社長と秋吉満副社長
 国分と丸紅は、昨年から進めていた提携の内容について合意し、28日午後発表した。国分は丸紅子会社のナックスナカムラの株式51%を取得して傘下に収める。丸紅の比率は現在の88.6%から49%となる。ニチレイフーズや中村典正ナックスナカムラ代表取締役専務、有限会社中村興産等の少数株主はなくなり、2社による共同運営体制となる。

 ナックスの新役員は国分から過半数を派遣するが、代表取締役社長には元ニチレイフーズ社長の相馬義比古氏が内定している。

 国分は丸紅子会社の菓子卸(株)山星屋にも20%出資する。丸紅は国分の子会社である国分首都圏(株)に20%出資する。国分は来年1月1日付でグループのカンパニー制度への組織再編を控えており、今回発表した相互株式取得は来年2月末を予定している。

 先月28日に開いた記者発表で、国分の國分勘兵衛会長兼社長は「激変する経営環境に対応すべく、相互の信頼関係を礎に、両社が培ってきたノウハウ、機能、取引先ネットワーク等を積極的に結集・提供する事にした」と説明した。

 丸紅の國分文也社長は「相互に出資することで強固な食品卸を形成するに有効であるという結論に至った。新たなビジネスモデルも作ることができるだろう」と語った。

 新体制で協業を検討しているのは冷凍食品卸が主のナックスとチルド・冷菓卸が中心の国分フードクリエイトの事業。

 ナックスの前3月期売上げは981億円でそのほとんどが冷凍食品。国分の2014年12月期の冷凍食品売上げは前年比22.5%増741億円と大きく伸びており、各地に大型の3温度帯総合センターを完成しているものの、冷菓を多く含んでおり、他の全国卸に比べれば一般的な冷食の規模は小さい。今回の相互出資で互いの弱点を補完することになる。

 国分と丸紅の提携内容全文

 提携の範囲は、首都圏エリアにおける食品卸事業、全国における低温卸事業及び菓子卸事業並びに食品事業分野における国分と丸紅の協業であり、具体的には以下の通り。

 @丸紅は、首都圏を事業基盤とする国分の子会社である国分首都圏の営業力の強化・拡充を目的に、国分首都圏の株式20%を取得する。

 A国分は、冷凍食品卸事業の強化を目的に、丸紅の子会社であるナックスナカムラの株式51%を取得する。併せて、国分と丸紅は、国分の子会社である国分フードクリエイト(株)とナックスナカムラとの協業を通じて低温卸事業の強化を推進する。

 B国分は、菓子卸事業の強化を目的に、丸紅の子会社である山星屋の株式20%を取得する。

 C国分と丸紅は、相互の資本参画を通じた本対象会社の企業価値向上の追求、並びに国分と丸紅の協業による食品卸事業における新たなビジネスモデルの構築に向け、両社にて設置する提携推進委員会で具体的な協業の内容を検討する。

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