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今週の一本

●工場の老朽化で新増設が続く  佐藤巳喜夫、去石誠一 (週刊冷食タイムス:15/12/01号)

宝幸、茨城県に「築西工場」竣工

生産能力は移転前の1.5倍に

 宝幸はかねてより茨城県に建設中だった「筑西工場」の竣工披露をこのほど実施。業務用冷凍焼売をメインに生産する。筑西工場は、神奈川県大和市にあった旧「大和工場」が老朽化し、工場周辺の宅地化が進んだことから、今回の新設移転を計画していた。冷凍食品工場の移転により、生産ラインの合理化が進み、生産能力は移転前の1.5倍に拡大した。一方、ケイエス冷凍食品は本社泉佐野工場(大阪府泉佐野市)の「鶏つくね串」製造ラインを大幅刷新し、生産能力を1.5倍に増強した。2個ずつ串刺した製品を2基のロボットが自動トレー詰めする工程がポイント。

宝幸の筑西工場の外観

焼売など年間4700tを生産

 宝幸は、冷凍食品を生産する「筑西工場」を竣工、25日披露した。筑西工場は、神奈川県大和市の旧大和工場を茨城県筑西市に移設し、10月1日から稼働している。移設前の大和工場と比較して生産能力は約1.5倍、年間4700tの生産能力となる。焼売をメインとしてチーズフライ、ゼリーなど業務用冷凍食品を生産する。

工場が老朽化し宅地化進み移転

 筑西工場の竣工披露パーティーには、同社関係者をはじめ建設関係者ら約50名が出席した。三輪孝之社長は大和工場の移転理由について「昭和42年に冷凍食品の生産をスタートしてから48年が経ち工場が老朽化し、何もなかった工場周辺は宅地化が進んだため移転を決断した」と説明。

 また「これで国内5工場・海外2工場体制が整い、前3月期までに年商500億円を超えるという新たなステージに入った」と報告。「食品はなくてはならない産業、という強烈なプライドを持って精進していく」と決意を語った。

焼売をメインにカツやゼリーも

 筑西工場の敷地面積は9896平方m、延床面積は5029平方m。業務用冷凍焼売をメインに、カツ類(パン粉付までのメンチカツやすり身を使った魚肉カツなど)、ゼリーを生産している。大半の設備・機器は旧大和工場(神奈川県大和市)から移設した。

 新工場の生産能力は旧工場と比較して約1.5倍にアップし、月間400t規模の工場となった。従業員は55名(10月末現在)のうち、40名が旧大和工場から異動した。今は1シフト体制だが、来年には従業員80名に増やして2直体制を整える計画。

 住所は茨城県筑西市玉戸1012‐8(〒308‐0847)。TEL0296‐26‐8570、FAX同8572。

つくね串ラインを自動化
ケイエス冷食泉佐野工場、生産能力1.5倍に

 ケイエス冷凍食品は本社泉佐野工場(大阪府泉佐野市)の「鶏つくね串」製造ラインを大幅刷新し、生産能力を1.5倍に増強した。2個ずつ串刺した製品を2基のロボットが自動トレー詰めする工程がポイント。

 中期投資計画で工場のライン刷新を続けており、今回増強した鶏つくね串ラインは5月の連休中に電力容量拡大などの準備を開始。8月の旧盆中にラインを入れ換え、試運転を重ねて、このほど本稼働を始めた。

 ラインを流れる串刺し製品を、同じくラインを移動しているトレーに、正確に詰め替えるタイミング、シンクロ(同調)が非常に難しい工程。欧州の最新機器を導入したが「慣れるまで従業員は何度も研修を重ねた」(桂川雅志執行役員生産本部長)という。

 ライン生産性を高めたことにより、限られた敷地、生産スペースの中で、商品供給能力を大幅に増強した点が注目される。鶏つくね串は「国産肉 肉だんご」と並ぶ同社の主力商品。

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