●国際競争力のある水産業の構築を震災復興や輸出拡大に全力大日本水産会が120回通常総会 (一社)大日本水産会(白須敏朗会長)は第120回通常総会・理事会を2日、東京・霞が関の霞山会館で開き、平成27年度事業報告・収支決算、役員の一部変更などの議案をいずれも承認した。 28年度事業計画は3月の理事会で承認を得ており、その内容が報告された。佐藤一雄水産庁長官が来賓出席。懇親会には石破茂地方創生担当大臣が駆け付けた。小林憲理事・漁政部長が常務理事に就任した。 白須会長は「水産業界にとって大きな荒波が続いているが、国民・消費者に対する水産物の安定供給という業界の使命を将来にわたり果たしていくため、何としても乗り越えなくてはならない。業界を挙げて構造改革を進め、国際競争力のある水産業を早急に構築していく必要がある」と強調。「今年度は震災復興、水産物の需要拡大、輸出拡大、安定供給の4本柱を基本方針とし、『水産日本の復活』を目指す」と挨拶した。 さらに2020年の東京五輪の選手村で調達される食材の要件として「持続可能性」がポイントとなっていることから「日本の資源管理の特徴や優れた点を反映した「マリン・エコラベル・ジャパン(MELジャパン)の推進にも大きなチャンス。MEL認証水産物が東京五輪で提供できるよう努めていきたい」と述べた。また明治23年から始まった水産功績者表彰が今年で100回目を迎えることにも触れた。 佐藤長官は熊本地震に対する救援物資の提供など、会員各社の支援に感謝の意を示すとともに、水産庁として水産物輸出強化のための様々な施策を進めている点も説明した。 懇親会で乾杯の音頭をとった細見典男副会長(日本水産社長)は「子どものうちからおいしい魚を食べせるのが何よりの魚食普及。水産素材をベースにした離乳食も商品開発の余地がある」と述べた。 |
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