●MELジャパン、一般社団法人に「国際標準化」めざす (一社)マリン・エコラベル・ジャパン協議会(MEL−J)の垣添直也会長(大日本水産会相談役)は17日、水産庁記者クラブで会見し、協議会の設立と当面の活動について語った。これまで大日本水産会内にあった「MELジャパン」を国際的にも通用するグローバルなエコラベルとするため、同組織の事業を全面的に引き継ぎ、一般社団法人として独立したもの。
東京五輪で日本産水産物を 水産資源の持続的利用という意識の浸透や、MELジャパンの飛躍的な認知度アップ、日本産水産物の輸出促進に取り組み、近くは日本の水産物が東京オリンピック・パラリンピック選手村への食材調達に加わることをめざす。 垣添会長は、1992年の国連環境開発会議における「アジェンダ21」や95年のFAO総会での「責任ある漁業のための行動規範」など、世界の水産エコラベル誕生の経緯について説明しながら、水産エコラベルに対する日本の認識に言及。「日本は漁獲量(1973〜91年)、輸入量(1979〜2005年)とも世界に冠たる水産国であり、水産物を持続的に利用していくため、漁業者のみならず、流通加工業者や消費者を含めた総合的な施策が必要」との考えを示した。 会長を引き受けた理由については「水産エコラベルの世界的な流れは20年以上前から指摘してきたこと。MELを国際的に求められる認証スキームに近づけていく。長年お世話になった業界への恩返しになればとの思い」と述べた。 スキームオーナーのMELジャパン、認証機関の日本水産資源保護協会とも国際的な認定機関の承認を目指して動き出す。従来のMELジャパンの認証基準(規格)が、客観性、独立性、透明性において不足している部分があるのではとの指摘を踏まえ、法人化による定款、会員規定など認証基準の改訂に取り組む。 |
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