●大手水産年末会見ニチレイ大谷社長、営業利益300億円の大台めざす
一方、インターネットの急速な発展と世帯構成の変化も相まって消費構造がかなり変化しつつある。そうした中でニチレイグループは、2年目となった中期経営計画「パワーアップ2018」の下、主力事業のさらなる強化による持続的な利益成長と資本効率の向上をめざした取り組みを進めてきた。 グループの業績については第2四半期の9月までは売上高が2828億円で前年比4.7%増となった。営業利益は162億円でほぼ横ばいだったが、加工食品、水産の減益を低温物流がカバーした。全体的には加工食品の売上げが好調で、利益面では低温物流が貢献した。 事業ごとにみると、加工食品はチキン加工品や米飯類が好調。水産はタコ、魚卵の扱いが伸長したが、円安の影響でエビの調達コストが増加したほか、貝類もホタテなどが伸び悩んだ。低温物流は第2四半期まで増収増益。保管型センターの集荷が拡大したほか、通過型センターも伸長している。営業利益は電力料、荷役作業料、輸配送コストの3つが増加する中、業務効率化や適正料金の収受を進めている。 通期に向けては加工食品、低温物流の営業利益予想を上方修正し、売上高5670億円、営業利益305億円を見込む。営業利益は4年前に200億円を達成したが、今期は300億円の大台突破をめざす。 今後も「持続的な利益成長」を着実にするために、次年度に向けて経営資源の適切な配分と資本効率の向上に努める。 極洋今井賢司社長、水産と食品の利益を五分五分に
こうした中、「魚に強い極洋」として、収益基盤の安定と変化への対応力を高め、新たな価値を創造する企業をめざし、目標達成に向けてスピード感をもって取り組んでいく。 セグメント別には、水産商事が主要魚種の販売が順調に推移し、海外も米国マーケットを中心に好調。冷凍食品セグメントも塩釜工場の家庭用冷食が生産・販売を伸ばしている。 鰹・鮪セグメントは、11月に初出荷した完全養殖クロマグロの「本鮪の極 つなぐ」が市場で高く評価されている。米国でも「完全養殖マグロ」に対する関心は非常に高く、寿司屋などではワンランク上で受け入れられている。 今期が最終年度にあたる中期経営計画「バリューアップ・キョクヨー2018」については海外展開、生産拠点の拡充、差別化商品の開発など、グローバル戦略、シナジー戦略、差別化戦略ともに着実に進んだ。特に家庭用冷食は、使いやすさにこだわった簡便な魚惣菜の提供に注力していく。 2018年度にスタートする新中期経営計画では「事業バランスの均衡」をポイントの1つにする。水産商事に偏向している現状から、3年後は利益が5対5となるよう食品事業を水産商事と肩を並べる存在に育てる。現在、最新鋭のロボットを導入するなど、ローコストオペレーションを進めている。カニ蒲鉾「オーシャンキング」も思い切った設備投資を行っており、効率化とともに生産量を増やしていきたい。 |
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