●豊洲市場で習熟会本場想定のデモ開場まで5カ月、物流に課題も 10月の新市場移転を控え、豊洲市場水産物部は16日、豊洲市場の6街区・7街区への買出人、買参人や市場関係者を対象とした2回目の「習熟会」を開いた。場内の物流に関するデモンストレーションを行いつつ、市場施設の使い勝手を確認するもので、関係者2000人以上が参加した。
入退場ゲートで指示された7街区(水産卸売場棟)のバースに鮮魚を積んだトラックが着いた想定でデモをスタート。本番さながら発泡スチロール箱をトラックからフォークリフトで荷捌場に搬送し、検品後、仕分を行い、セリ場へ移した。 7街区と6街区(水産仲卸売場棟)は4つの閉鎖型連絡通路で結ばれている。水産物の搬送に“ターレ”が活躍するのは築地市場と同じ。ただ豊洲市場は衛生面に配慮した密閉方式を最大の特色としているため、フォークリフトを含めターレが電動式で動きは静か。6街区の仲卸売場には各店舗に充電装置が設置されている。一日の仕事が終われば翌朝に向けて充電する。 伊藤会長「課題は山積」
この日は、7街区から6街区への連絡通路を経由しての搬送や、仲卸店舗内での荷下ろし、買出し車両への積み込みに至るまでを確認した。 場内におけるターレは左側通行となっているが、一時停止や優先など、細かな取り決めは今後の検討材料となっている。 習熟会を終え、記者会見した東京都水産物卸売業者協会の伊藤裕康会長は「今日は鮮魚を想定したが、実際はマグロもあれば活魚もある。商流はともかく、物流面で検討すべき課題が山積しており、今日はスタート。開場まで5カ月を切っており、準備を急がなくてはならない」と強調した。 |
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