●日本アクセス、ファミマ効果で増収減益前期フローズン6%増 日本アクセス(佐々木淳一社長)の前3月期連結決算は、ファミリーマートとサークルK、サンクスの統合による商流と物流の取り引きが伸びたことなどにより、売上高6・0%増2兆1373億7200万円と伸長した。このうちフローズンは6.4%増4438億円、チルド4.2%増6818億円。2つの商品群を合わせた低温商品売上高は1兆1256億円となった。 CVS13%増収、ドラッグは減収
佐々木社長は25日開いた決算会見で「低温商品の取り扱い規模はダントツ(で業界)の1位」と強調した。 日本アクセスの前3月期連結決算を業態別でみると、CVSが13.6%増と大きく伸び、けん引役となった。ドラッグストアについては一部の帳合を失い2.7%減となった。 事業別では、食品卸売事業のフローズンの伸び率が、チルド、ドライのそれを上回った。フローズンが卸売事業のけん引役となった。 ロジスティクス事業は14.8%増2055億円と2ケタ増で大きく伸長し業績に貢献した。このうち3PL事業他11.7%増1747億円、調達物流等ロジスティクス営業36.4%増309億円。ロジ営業の伸び率が特に高かった。 配送センター通過額7.5%増2兆5950億4300万円。連結売上高を合わせた総事業規模4兆7300万円。 拠点数(カッコ内は前々期)は営業拠点97(92)、物流拠点は550(544)。稼働契約車両台数は1日約1万台にのぼる。 中核事業の生鮮デリカ高い伸び 中核事業と位置付ける「生鮮・デリカ・外食」を支える業務用商品・生鮮商品は9.8%増5571億円で、とりわけ伸び率が高かった。 佐々木社長は前期までの2カ年中計を総括し「生鮮・デリカ・外食は前期までの2カ年で売上げが2015年度対比1129億円増加した」と説明し、「生鮮・デリカ・外食は戦略事業から中核事業になった」と示した。 物流費増で減益、売上総利益悪化 前期は増収となった一方、物流費増加などにより減益となった。連結営業利益5.1%減191億600万円、経常利益5.5%減192億7600万円、純利益7.5%減111億8600万円。 売上総利益率6.06%、経常利益率0.9%、ROA2.17%、ROE22.65%といずれも悪化した。 販売管理費率5.16%は改善した。 経営方針を取引先に説明、盛況 日本アクセスは2018年度経営方針説明会・懇親会を東京紀尾井町のホテルニューオータニで25日開催した。取引先のメーカートップら多数が参集し、盛況となった。佐々木社長が前期までの概況報告と、今期からの3カ年中計の骨子、外部環境変化への対応について説明した。 懇親会は伊藤忠商事の鈴木善久社長が開会挨拶。 乾杯の発声を味の素の西井孝明社長、中締めをカゴメの寺田直行社長が務めた。宴半ば、日本アクセス幹部が壇上に並び、佐々木社長が幹部を紹介した。 |
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