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今週の一本

●豊洲市場が開場  松田陽平 (週刊水産タイムス:18/10/15号)

新たな日本の台所に光ともる

 10月11日午前0時、豊洲市場が開場した。初セリを視察した小池百合子都知事は「これまで真っ暗だった市場に光がともり、人いきれがする。まさにこれから豊洲市場に魂が入れられる」と開場について感想を語り、マグロや塩干品、青果の初セリを視察した。

豊洲市場のマグロ初セリには
小池知事(写真の左側)も視察
小池都知事、初セリ視察

 マグロのセリ前に行われた水産物部の開場セレモニーには卸売会社と仲卸業者の代表らとともに、小池知事が出席した。

 卸売業者を代表してあいさつした大都魚類の網野裕美社長は「築地で80年にわたり培ってきた技、ノウハウ、伝統などをしっかりと継承していくと同時に、時代にマッチした新しい姿をめざす必要がある。築地の名残惜しさを振り切って豊洲へやってきた。新天地を何としても栄えさせていかねばならない。次の100年に続く市場にすべく一丸でまい進する」と力強く語った。

 小池知事は「これまで築地で培ってきた様々な技術、目利きの力などを豊洲でも発揮して頂きたい。みなさんとともに豊洲市場を東京、日本の中核的市場に育てたい。豊洲ブランドを一日一日積み重ねて、素晴らしい市場にしたい」と語った。

 東卸の早山豊理事長は「(引越作業の4日間)築地と豊洲を何度も往復する間、築地の思い出が頭をよぎったが、ここまで来たら四の五の言わず新たな決意、思いをこめて新市場を幕開けしたい」と手締め(一本締め)を行った。

 豊洲市場協会の伊藤裕康会長は開場初日について「ほぼ計画通り進み、取り敢えずはほっとしている」と振り返った。ただ想定外だったのは入荷するトラックなどの交通渋滞。「ある程度、懸念していたが、予想以上にひどかった」(伊藤会長)と、今後の運営にいくつかの課題を残してのスタートとなった。

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