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今週の一本

●浪速の魚の祭典、盛況  松田陽平 (週刊水産タイムス:19/02/25号)

シーフードショー大阪

 「第16回シーフードショー大阪」(大日本水産会主催)が大阪市住之江区のATCホール(アジア太平洋トレードセンター内)で20〜21日開催された。「インバウンド需要への対応」「女性や若者向けの洋風加工品」「サステナブル」をテーマに、出展者数は266社・305小間(前回264社・303小間)、出展アイテム数は2700(前回2600アイテム)と前回を上回る規模となった。

関西で唯一の魚をテーマにした展示会
「がんばっぺ三陸」コーナーも設置

関西での販路開拓に期待

 宮城県や長崎県、高知県、宮崎県など県での出展ブースが会場で目立った。特に宮城県からは多くの加工業者が出展し、サバやカキ、ホヤ、サケ、海藻などの加工品をアピールした。関西では馴染みの少ないホヤ製品の出品も多く、国内での消費拡大へ向けて加工業者が一丸でホヤの魅力を発信した。

 「がんばっぺ三陸〜東北水産加工産品〜」コーナー(復興水産加工業販路回復促進センター)が設置され、青森や岩手、宮城などの加工業者が出展。石巻フーズ(宮城県)は殻付きカキや冷凍カキフライを出品。鮮度の良い宮城県産カキを使った大粒のカキフライは好評で、試食を出すとあっという間になくなるほどの人気だった。

 関西、西日本エリアでの販路開拓・販路拡大を目的とした企業の初出展も目立った。
 ねり製品メーカーのカネテツデリカフーズ(兵庫県)はスリミ製品を主体とした業務用冷凍食品の拡販に向けて初出展した。スリミをベースにした揚げ物やしんじょ、つみれなどを出品。市販品でお馴染みの「ほぼカニ」「ほぼホタテ」も業務用として提案した。

 グリーンランド産カラスガレイや甘エビ、ズワイガニなどを販売するロイヤルグリーンランドジャパン(東京)やチリ産トラウトを輸入販売するカレタベイアジア(東京)も初出展し、自社ブランド製品を来場者に紹介した。

 北海道の数の子メーカー、丸本本間水産(札幌市)も初出展し、通年で販売できる鮭とばや新商品「あさりキムチ」(数の子入り)などを来場者にPRした。

 兵庫県のたつの市商工会は、瀬戸内海沿岸でアサリの食害が深刻化しているナルトビエイを有効利用した商品を紹介した。

 エイの皮を使ったサイフやバッグのほか、身を使った甘辛煮、エイめし、チャンジャなどの試食をふるまった。

 高知県土佐市の宇佐もん工房は、伝統漁法の一本釣りでていねいに漁獲したうるめいわしの加工品を紹介した。

 刺身用フィレのほか、「ぶっかけ漬け丼」「オイルサーディン」など簡便性の高い商品を提案した。

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