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今週の一本

●豊洲市場が1周年  栗原浩太 (週刊水産タイムス:19/10/14号)

世界に羽ばたく市場へ

ビジョンを語る
伊藤会長
挨拶する
小池都知事
 豊洲市場協会(伊藤裕康会長)は11日、開場1周年記念行事を同市場管理施設棟で開催した。記念式典や講演会を実施し、節目を祝うとともに今後の発展を誓った。

 伊藤会長は今後の目指すべきビジョンとして@地域に愛されるA都民に信頼されるB世界に羽ばたく――の3点を式典の挨拶で発表。「開場から1年が経ち、豊洲市場としての全体ビジョンを定め、新たなステージにステップアップするときがきた。共通目標に向かい、市場が一丸となって機敏に対応できる風土を作り上げる」と意欲を語った。

 また、情報発信にも注力する方針を表明。今後は豊洲市場の入荷状況や相場、産地情報のほか、魚の特徴や調理法に至るまで幅広い情報を取引先や消費者に向け提供する。「まずは水産の情報発信から開始し、後に青果も加え、従来以上に生鮮食料品の普及に努める」という。

 続いて登壇した小池百合子東京都知事は「今後、豊洲市場の果たす役割はますます需要なものとなってくる。日本の中核市場であると同時に、世界に対する新たな食文化発信拠点となるよう育てていきたい」と展望を述べた。

 式典に先駆けて開催された記念講演会では農林水産省食料産業局の武田裕紀食品流通課卸売市場室長が「卸売市場の過去、現在、そして未来へ〜豊洲市場の将来展望」と題し講演を行った。豊洲市場の持つ設備やスペックを高く評価した上で、今後はデータ化の自動・効率化やデータ連携を強化し、環境の変化に対応できる仕組みを構築する必要があると考えを示した。

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