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今週の一本

●食材をドライブスルー販売  橋本武寿 (週刊冷食タイムス:20/06/02号)

業務用卸はコロナに負けない実行力発揮

泉平のドライブスルー販売の様子
 新型コロナウイルス問題の余波で外食向けに流通予定の食材が数多く滞留し、行き場を失っている。そこで泉平(兵庫、泉周作社長)やプレコフーズ(東京、高波幸夫社長)、関東食糧(埼玉、臼田真一朗社長)など各地の有力卸が「ドライブスルー方式」で業務用食材を販売し、活路を拓いている。消費者から好評を得て、売れ行きも上々。コロナに負けない、ただでは転ばない業務用卸の実行力が取引先らに勇気を与えている。
 泉平は業務用食材のドライブスルー販売を神戸市西区の神戸支店敷地内で4月23日開催し、通常は一般小売しない肉類を販売した。
 2回目の30日には品揃えを広げ、肉類のほか、淡路産野菜・加工品など有名店・ホテルで使う水準の高級食材を卸売価格で販売した。今月中の毎週土曜日に開催を予定している。
 泉社長は「23日には650セットを販売した。30日の販売分は26日時点で700セットを超える予約が入ったほど大盛況となった。コロナ感染症に伴う外出自粛により、業務用流通で滞留している在庫をドライブスルー販売を通じて、参加・賛同企業と連携し取り組む」と本紙にコメントした。
 参加・賛同企業はフレッシュグループ淡路島、エム・シーシー食品、ユーシーシーフーヅ、日本水産、テーブルマーク、日東ベストなど40社以上。
 販売予定セット商品(数量限定、各セット100セット程度)は「フレッシュグループ淡路島のいろどり野菜とハーブのセット」、「超特価淡路牛サーロインステーキセット(淡路産たまねぎ付)」、「激安!超お得海鮮居酒屋セット!」、「高級ホテルのブレックファースト風!パンと卵とハム・ソーセージセット」、「おうちでレストランの味を再現!ハンバーグとピザセット」、「楽しい!栄養価も納得!学校給食詰め合わせセット」、「手軽に丼物が食べたい!お店が使う人気4種セット(8人前)」、「おうちでカフェプレートを再現!カフェ向け食材アソートセット」。いずれも売切れ次第終了。

ステイホームの取り組み後押し、生産者守る

 首都圏の飲食店約2万4千店舗に生鮮3品や冷凍食品などを注文即日に納品するプレコフーズは肉、魚、野菜、米の直売を先月から開始した。電話かウェブで注文を受け付け、都内の同社6拠点で商品を渡す。
 高波幸夫社長は「ステイホームへの取り組みを後押しする。また、生産者を守りたいとの願いを込めて取り組む」と説明する。
 埼玉県bPの業務用卸、関東食糧は新鮮な市場の食材をネット注文し、乗車したまま商品を受け取ることができるオンラインショップ「ドライブスルー大宮市場(ウェブオーダー・ドライブスルー・マルシェ)」を開設し、5月24日からドライブスルー販売を開始した。
 プロが選んだ肉、魚、加工食品、調味料など、豊富な業務用食材を提供する。BBQセットや冷凍めばちまぐろ柵取り等を品揃えした。
 自宅でサイトにアクセスし会員登録(無料)後、希望の商品を選び、受取日を指定する。受取日は火曜か土曜の午前10〜11時、午後1〜2時。当日に現金かPaypayで支払う。

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