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●水産白書、持続的発展への方向性示す 松田陽平 (週刊水産タイムス:20/06/22号)新たな資源管理やスマート水産業
冒頭の特集「平成期の我が国水産業を振り返る」では、平成期に入り漁業・養殖業の生産量が減少傾向を続けていることや、平成20年(2008年)以降は生産額が増加傾向にあることなど、漁業種別に変遷をまとめている。 漁場環境をめぐる動きとして、日本近海における海面水温の上昇などによる影響にも触れ、北海道でのブリの豊漁やサワラの分布域の北上、九州沿岸での磯焼けの拡大と磯根資源の減少など、各地で顕在化する様々な現象を紹介している。 水産物消費の変化については、世界の1人あたりの食用魚介類の消費量が過去半世紀で約2倍に増加する一方、日本の消費量は約50年前と同じ水準まで減少し、世界の中では例外的な動きを見せている点を記している。 令和の時代に向けた水産改革の柱のひとつとして、新たな資源管理システムを紹介している。資源を維持・回復し、適切に管理することで、漁業の成長産業化をめざす。 MSYを管理目標とする資源管理 具体的には、資源調査に基づき資源評価を行い、漁獲量が最大持続生産量(MSY)を達成する水準を管理目標とする管理方法を導入。TACやIQによる管理を順次導入する。 |
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