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●事業構造強化を最優先
佐藤巳喜夫
(週刊冷食タイムス:20/06/30号)
味の素冷食の新中計、次の高い成長めざす
| 会見した黒崎社長(中央)、福元専務(右)、下保専務(左)と、7月に戦略コミュニケーション部長となる石崎カロリーナ真喜氏(左端) |
味の素冷凍食品は2020〜22年度の新中計を23日説明した。骨子は「事業構造の強化を最優先」(黒崎正吉社長)することで、次の23〜25中計でより高い成長をめざす。この間の売上げは「ゆるやかな成長」を想定し、構造強化に取り組む。 事業構造強化の一環として生産体制の再構築も挙げ「アセットライト(生産体制の見直し)と成長投資をバランス良く行う」(黒崎社長)。中計3年間で過去の中計の中では最高の390億円を投じる。「このうち国内150億円、海外で240億円」(福元哲郎専務生産本部長)。 開発面では群馬県大泉町にあった商品開発機能を川崎に移転し味の素グループに集約されるのを機に「開発機能強化、技術交流などを促進し、例えば健康視点、アミノ酸技術の活用、減塩減糖などグループが持つ優位性、シナジーを生かす」(黒崎社長)。 会見で黒崎社長と福元専務、下保寛専務(マーケティング本部長)は新中計の骨格@ミッション、ビジョンA基本戦略B基本姿勢CポイントDSDGsE人材育成の考え方のほか、Fコロナウイルスの影響などにつき、詳しく説明した。 新中計の考えを具現化するため、東日本支社・西日本支社を統合し国内統括営業部とするなど7月1日付で組織を改定する。
4〜5月の利益は想定を上回る
黒崎社長はコロナによる事業への影響について「国内は4〜5月、想定以上の利益を確保しているが、海外はコロナ感染の影響が大きく厳しい」など現状を次の様に明らかにした。 「3月はほとんど影響がなかったが、4月以降は市販用が大幅に伸び、業務用が大変苦戦しているのは同業他社と同様。しかし様々な手を打っており、4〜5月の利益は想定以上に良い。特に厳しい業務用顧客を支援するため、味の素と一体でサポート方法を検討し、対策を講じている。 業務用は4〜5月大きく減少したが、6月から売りが戻り始めた手応えを感じている。完全に元に戻ることはないだろうが、新しい需要を開発し、どう取り組むかを議論している。業務用も事業構造強化は中計のテーマ。ピンチをチャンスとしたい。 市販用は5〜6月も前年超で推移しているが、“ものすごく伸びている”かと言えばそうではない。4〜6月の第1四半期の利益はかなりいい。4〜9月の上期も前年より上をめざすが、売上げは鈍くなるだろう」。
前期で国内利益V字回復果たす
前期の国内冷食事業について黒崎社長は「利益を大幅に改善しV字回復することができた」と言及。消費者調査で「どこの冷食ブランドが好きか」の問いに「40%の消費者から断トツ1位の評価をいただいたことは大変うれしい」と受け止め方を語った。新中計記者説明会で、前期業績についても報告した。 前期を総括して「成果がきちんと出た、将来に向けた課題も明確になったことで、素晴らしい1年だった」と表現した。 @国内実績 市販用売上げは前期比6%強の伸び、業務用は5%の減収。「特に業務用は構造改革、強化している最中で当初から低い予算を設定していたが、計画通り」。市販用、業務用合わせて計画値を達成した。 A海外事業 国内とは逆に海外は厳しい1年。米中摩擦の影響で中国から米国に商品供給している冷凍炒麺が苦戦。タイから輸出している欧州向けも為替変動で厳しかった。 B事業利益 味の素グループが経営指標とするBP(事業利益)は、国内が計画を大幅に上回る50%増。味の素冷食が管轄する海外は60%減。合わせて38%増となった。前年はかなり厳しい減益だったが、19年度は確実に回復した。 前期の利益予算は18%増。第3四半期(4〜12月)までは順調だったが、第4四半期(1〜3月)に利益が落ちたのは、将来に向けて必要な投資、措置を講じたため。在庫していた一部古い原料の処理等を含む。
消費者が好むブランドbP維持
C消費者の評価 消費者対象に「好きな冷食ブランド」を毎年調査しているが、19年度もbPブランドの評価を得た。支持率は40%。2位が20%なので断トツ1位といえる。 今後もブランド力強化に取り組む。
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