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今週の一本

●水揚量4%減92万6000t  栗原浩太 (週刊水産タイムス:20/08/31号)

カタクチや生鮮カツオ過去5年で最低水準

 (一社)漁業情報サービスセンター(JAFIC)が調査している全国主要68港における1〜6月の調査対象全魚種の累計水揚量は92万6000tで、前年同期比で4%減となった。
 主要47魚種の水揚量はビンナガやホッケ、生鮮スルメイカなど16魚種が前年同期を上回り、そのうちビンナガ、ホッケ、マイワシなどは過去5年で最高水準。タコ類など6魚種は前年同期並みだった。一方、ウルメイワシやカタクチイワシ、生鮮カツオなどは過去5年で最低水準だった。
 1〜6月の平均価格は4%減の166円/kgでやや弱含み。1月には前年を上回ったものの、2月以降は5月を除き前年を下回った。
 上半期は平均価格が前年を下回る魚種が多かった。4月は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令され、以降は水揚量が前年同期を下回った魚種も含め、価格を下げた魚種が多かった。高級魚の多くで価格が下がっており、新型コロナウイルスの流行に伴う外出の自粛要請や飲食店の休業で需要が減ったことが影響したものとみられる。
 一方で、マイワシやサバ類の平均価格は、前年から大きく落ち込むことはなかった。コロナ禍で外出が抑制される中、一定の家庭内需要に支えられたことや、輸出が好調であったことが影響したと考えられる。

マイワシとサバの輸出好調、価格底支え

 水産物輸出から状況をみると、1〜6月の水産物輸出は6%減の32万9000t、金額で28%減の1032億円となった、平均価格は23%減の314円/kg。うち、冷凍サバ類の輸出量は10万9000t。輸出全体の33%と比重が高く、前年同期を11%下回ったものの、輸出価格は122円/kgと前年同期並みだった。
 冷凍マイワシの輸出量は6万1000tで、輸出全体の19%を占め、前年同期比では数量が2%減、平均価格が82円/kgで前年同期の1円高だった。マイワシやサバ類は家庭内需要が高かったことに加え、好調な輸出が、産地価格を底支えした要因の一つと考えられる。

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