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今週の一本

●冷食JAPAN、コロナ乗り越え開催  木村健 (週刊冷食タイムス:20/10/13号)

出展者安堵、来年も実施へ

コンベアを流れる冷凍コロッケをロボットが集め、整列して包装する自働ラインの実演
 (一社)日本冷凍食品協会は冷凍食品100周年記念事業の一環として、冷凍食品の専門展示会「冷食JAPAN」を東京ビッグサイト青海棟で7〜9日開催した。悪天候にもかかわらず3日間で1万79人、延べ2万7953人(フードシステムソリューションなどFOOD展全体の数字)が来場した。昨年の延べ4万6138人の6割ほどだが、出展者からは「心配していたより多く、ほっとした」と安堵の声が聞かれた。今回が初開催だが、来年も開催することが決まっている。
 出展は17社(18小間)。当初は冷食メーカーの出展も想定していたが、コロナ禍の影響で大手冷食メーカーとしては日清フーズが参加したのみ。全体的に機器・資材メーカーの出展が中心となった。
 特に冷凍装置の出品が意欲的で、タカハシガリレイは超小型トンネルフリーザーを連結させた「L字ショートトンネルフリーザー」を初出品。空気を清潔に保つHEPAフィルターと、フィルターの結露を防ぐ除湿システムと共に提案した。三菱重工冷熱は先週発売したばかりの新型冷凍ユニット「C‐LTS」のコンパクトバージョンを訴求した。前川製作所は洗浄性に優れたチルドフリーザー「サーモジャック・Rey」を提案した。
 省人化した包装装置の提案が多いことも今回の特色。東京自働機械製作所は労務を軽減する機能を満載した縦型ピロー包装機を提案。フジキカイはロボットアームで冷食を整列させ包装までを自働化した「冷凍食品集積包装ライン」をダミーの冷食を使って実演するとともに、超音波シール搭載の横型ピロー包装機を紹介した。大森機械はプラスチックの使用を大幅に削減する冷凍食品向け紙容器の製函機などを提案した。
 日清フーズは電子レンジ調理できる具付きパスタなど業務用冷食を紹介するとともに、バッターミックスなど、冷食製造向けの資材を紹介した。
 冷凍の健康食宅配サービスを展開するファンデリーは7月に立ち上げたばかりの冷食新ブランド「旬をすぐに」を紹介した。農水産物の生産者から余剰生産品を入札で安く仕入れ、食材に合わせて次々と新メニューを提案する新たな取組みをアピールした。
 注目の分野と言えるプラントベースフードの提案もあった。原田産業は植物由来の肉「アースミート」を訴求した。
 冷食関連のセミナーも多数開催した。初日に(一社)日本冷凍食品協会の木村均専務理事が「冷凍食品の100年」をテーマに基調講演したのをはじめ、機器メーカーが最新の技術を紹介した。

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