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今週の一本

●魚類細胞の大量培養に着手  井出万寿男 (週刊水産タイムス:21/08/23号)

マルハニチロ 開発契約を締結

スタートアップに生きた魚提供

池見賢社長
 マルハニチロ(東京都江東区、池見賢社長)は、魚類細胞の大量培養による食品生産をめざし、魚類の細胞培養技術の確立に向けた共同研究開発を進める。細胞培養スタートアップのインテグリカルチャー(東京都文京区、羽生雄毅代表)と開発契約をこのほど締結した。
 インテグリカルチャーは、細胞農業(細胞培養)が普及する世界の実現に向け、培養コストの低価格化と、細胞培養の大規模化技術の開発を行っている。
 同社が独自に展開する食品グレード培養液と汎用大規模細胞培養システムは、これまで牛と家きんの細胞で有効性が確認されており、今回の研究ではこれらを魚類の細胞に拡張する。検証に必要な生きた魚(細胞)の提供をマルハニチロが担う。
 マルハニチロは創業以来、「良質な魚タンパクの供給」を通じて人々の食と健康に貢献することを使命の一つに掲げてきた。細胞培養技術を駆使した魚類培養肉の生産が実現すれば「世界中で高まる魚需要に対して持続可能な供給手段を提供する可能性が広がり、環境負荷リスクの軽減につながる」(同社)。

持続可能な魚タンパクの生産へ

 この取り組みにより、同社は将来的に細胞培養技術によって作られた食品を手の届く価格帯で提供することで、商業化生産を世界最速で実現し、持続可能な次世代の魚タンパクを提供することをめざす。
 同社では「世界最大かつ唯一の価値を提供する水産物サプライヤーとして、厳選された素材をもとにたくさんの“おいしさ”と“しあわせ”を創造する。社会的・環境的課題解決に挑むスタートアップ企業とともに、次世代に向けた新しい価値の創造、より良い世界づくりに取り組む」としている。

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