●マルハニチロ 北米スケソウ事業拡大陸上事業でトップシェアに マルハニチロ(東京都江東区、池見賢社長)は2日、米国の連結子会社マルハキャピタルインベストメント社(MCII社)とウェストワードシーフーズ社(WSI社)がアイスクルシーフーズ社(アイスクル社)からスケソウダラ操業のための資産を譲り受けたことを発表した。
前身の大洋漁業が洋上スリミ生産を開始したのが約60年前。ダッチハーバーに世界最大級のスリミ工場(WSI社)を設立し、稼働を開始したのが約30年前。同社の舟木謙二常務執行役員養殖・海外ユニット長は今回の取り引きについて「アラスカのスケソウダラとの深い縁を感じ、大変うれしい」と語った。契約締結に向けて、約2年前から交渉を続けてきたという。 ベーリング海のスケソウダラ事業は、米国漁業法により漁船が漁獲枠を保有する形態となっており、一般枠は陸上枠・母船枠・工船枠の3つに分かれている。陸上工場を保有しているWSI社は陸上枠をもつ漁船からの水揚げが必要で、今回の譲り受けにより陸上枠へのアクセスシェアは31%から41%へ増加し、陸上事業でシェアトップとなる。一般枠全体のシェアは22%から27%になる。 CDQグループとの友好関係で実現 米国漁業法の外資規制でMCII社から漁船保有会社への出資は25%以内とされているが、現地パートナー(75%出資)であるCDQグループ、コースタルビレッジ・リージョンファンドとノートンサウンド・エコノミック・デベロップメント・コーポレーションの協力を得て、漁船保有会社を新設した。 |
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