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今週の一本

●学校給食卸関連3団体が国会議員と給食を勉強  佐藤巳喜夫 (週刊冷食タイムス:23/06/13号)

「キャンセル条項含む契約書」記載一致

 学校給食関連3団体協議会は衆議院文部科学委員会がこのほど開催した「学校給食の食材調達における契約のあり方」に関する勉強会に招かれ、国会議員関係者9名と意見交換した。勉強会ではキャンセルポリシーを含む契約書の締結が必要だと出席者間で認識を共有した。
 令和2年2月、コロナの発生に伴い契約した学校給食用食材が使用できなくなった問題で、食材は特殊加工(アレルギー対策)を施しているものが多く、簡単に転売もできず多くが廃棄処分された。
 そこで政府から発注済物資を救済するため約180億円の補助金が出たが、実際に活用されたのは約50億円といわれ、その背景には契約書にキャンセルポリシーが存在しない点が指摘された。
 また学校給食の公会計が進めば会計責任は自治体となり、契約は結びやすくなるが、一方で地元零細商店などと「従来の商慣行」が崩れるという指摘のほか、「給食費未払い問題」や「教職員の負担軽減」にも効果があることが示された。
 国会議員として文科委員会の宮内秀樹委員長のほか秘書の代理出席を含め9名、3団体からは日給連の中込武文会長、学流協の福島毅春常務理事、全給協の中島正二会長ら6名、文科省から南野圭史健康教育・食育課長、農水省から武田裕紀食品流通課長らが出席した。
 3団体と文科省、農水省の意見も聞いた。
 3団体は学校給食に関する問題として他にフードロス、FAXでの受発注、物流問題として納品時間・納品回数の見直しなどを指摘。
 今後、総務省にも新たに協力を得ながら「一つひとつ解決に向け行政に動いていただき、それを政治がチェックすることが大切」と捉え方を説明している。
 学校給食関連3団体は岸田文雄総理をはじめ内閣主要担当者と昨年から相次いで面会し、学校給食問題の実態を積極的に説明するとともに解決に向け取り組むことなどを要望し、様々な具体的な成果を得ている。

中込会長
日給連の中込会長ら6名が参加

 衆議院文部科学委員会の学校給食食材調達における契約に関する勉強会に学校給食3団体を含む出席者は次の各氏。
 【3団体】▽(一社)日本給食品連合会=中込武文会長、林元彦顧問
 ▽(公社)学校給食物資開発流通研究協会=福島毅春常務理事、高橋俊之専務理事
 ▽全国給食事業協同組合連合会=中島正二会長、平井昌一理事
 【国会議員】▽宮内秀樹衆議(福岡)▽森屋宏参議(山梨)▽井原巧衆議(愛媛)▽深澤陽一衆議(静岡)▽田野瀬太道衆議(奈良)▽中村裕之衆議(北海道)
 林幹雄、上杉謙太郎、中曽根康隆議員の各秘書が代理出席した。
 【文科省】▽健康教育・食育課=南野圭史課長、中村英孝課長補佐
 【農水省】▽新事業・食品産業部食品流通課=武田裕紀課長、森山清課長補佐

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