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今週の一本

●味の素4〜9月、国内の冷食4%減434億円  高橋尚徳 (週刊冷食タイムス:23/11/14号)

事業利益は単価上昇で43%増

 味の素の4〜9月連結決算で、国内の冷凍食品売上げは価格改定による単価の上昇があったものの、数量が減少したため4%減434億円と減収だった。事業利益は単価の上昇に加え、コスト改善効果で43%増28億円と大幅増益だった。
 味の素冷凍食品単体の売上高は5.3%減430億円と減収。そのうち、家庭用が8.2%減275億2千万円と減収だったが、業務用は0.3%増154億8千万円と微増収。
 味の素の推定による家庭用「ギョーザ類」の市場シェアは31%で2位。前年の44%で1位から後退した。

北米の冷食売上げ11%増824億円

 海外の冷凍食品事業は価格改定による単価の上昇と円安で増収、事業利益は増収効果と構造改革が寄与して大幅増益だった。そのうち、売上げ規模が最も大きい北米は売上高11%増824億円と2ケタ増収。事業利益は前年の3億円の損失から49億円の黒字に改善した。
 北米の日本食・アジア食の市場規模は17億8500万ドル(PBを除く)と試算。北米で冷凍食品事業を展開している味の素フーズ・ノースアメリカの2022年のシェアは27%で1位。23年の市場は10%程度成長すると見込んでいる。
 欧州の売上高は18%増81億円と2ケタ増。事業利益は前年の1億円の損失から約1億円改善したため、1億円未満の損失となった。
 通期の冷凍食品事業は国内の販売減により売上高を9億円減の2914億円(前期比9.1%増)に下方修正した。事業利益は海外の構造改革や為替の影響を織り込み、62億円増の100億円(前期は20億円)に上方修正した。
 国内の冷凍食品売上げは22億円増の920億円、北米は167億円増の1718億円をそれぞれ計画している。

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