冷凍食品(冷食)・冷凍野菜・お弁当の売上・取扱ランキング・ニュース
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●メーカー通期計画 業績予想を上方修正
(週刊冷食タイムス:23/11/21号)
海外は円安効果で大幅増収
冷凍食品メーカー大手の4〜9月決算は価格改定効果で軒並み増益となった。市販用は価格改定に伴う数量減の影響で各社の売上げにはばらつきがあった。業務用は外食市場の回復とともに復調している。海外で冷凍食品事業を展開している企業は円安がプラスに働いており、通期利益予想を上方修正した企業が少なくない。
ニチレイ、加食は2890億円
ニチレイは今期、加工食品事業で売上高5%増2890億円、営業利益15%増160億円を見込む。営業利益は上期の業績を踏まえて4億円上方修正した。 主な増益要因は価格改定効果で129億円。生産性の改善で3億円。主な減益要因は原材料・仕入れコスト50億円と、円安による原材料・仕入コスト増37億円。減価償却費は16億円。トータル109億円の減益要因を、増益要因129億円で吸収する。 加工食品事業のうち、家庭用調理品の売上げは6%増861億円。下期は販促の強化や新商品の投入で数量の回復に注力する。 業務用調理品は2%増1024億円。上期は量販店惣菜向けのアイテムを整理したため数量減が11%の押し下げ要因となったが、外食は好調に推移している。 パーソナルユース商品(個食)は期初の計画通り売上高280億円を見込む。 農産加工品(冷凍野菜)は15%増235億円。 海外は5%増620億円を計画。そのうち、北米のイノバジアン・クイジーン社の売上げは7%増(24億円増)の350億円を見込んでいる。現地通貨ベースでは1%増だが、円安がプラスに作用している。
味の素は国内外で2914億円
味の素は冷凍食品事業で売上高9.1%増(241億円増)の2914億円、事業利益80億円増の100億円を計画している。売上高は国内の販売減を踏まえて9億円下方修正した。一方、事業利益は海外のコスト削減効果や円安を踏まえて62億円上方修正した。 国内は売上高2.6%増920億円と増収を計画。北米は10.8%増1718億円と2ケタ増を見込む。
マルハニチロ、加食UTの利益10億円増
マルハニチロは加工食品ユニットで売上高29億円減の1036億円と減収を見込んでいるが、価格改定に伴う単価アップで営業利益は10億円増の33億円と前年実績を上回る計画を立てている。ただし、原材料・資材などのコストアップや円安がさらに進行した場合、商品の見直しや価格改定を検討する。 業務用商品を含む食材流通ユニットは売上高41億円増の2125億円と増収、営業利益20億円増の29億円と大幅増益をめざす。
ニッスイ、食品で大幅上方修正
ニッスイは食品事業で売上高11.9%増4395億円、営業利益108.8%増238億円と増収増益を計画。上期の業績と円安の上振れを織り込み、前回計画比で売上高を120億円増、営業利益を67億円増、それぞれ上方修正した。 過去数回の値上げでコストアップへの対応は進んだが、国内外で主に高単価商品に数量減の影響が出始めているため、増量キャンペーンやテレビCMを活用して注力商品を拡販する。
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