●味の素冷凍食品 「ギョーザ」の張りつき改善きっかけは生活者の投稿
同社は1つでも多くのフライパンできれいに焼ける「ギョーザ」をめざす「冷凍餃子フライパンチャレンジ」プロジェクトを昨年10月に始動。研究経過をサイトに連動した「note」で公開している。 Xでの投稿を基に、社内に所有している表面の傷みが激しいフライパンで検証したところ、油を追加するか、弱火でゆっくり焼くことで改善効果があった。 ただし、他のフライパンでどこまで通用するか、生活者が使っているフライパンの状態に合致するのか自信が持てなかった。より実態を知ることが必要と考え、フライパンの送付を呼び掛けたところ、想定を上回る3520個が集まった。 まず、100個を研究所のメンバーが確認。材質とサイズ、消耗具合など、商品開発段階でさまざまな種類のフライパンを使って検証しているが、メンバーが想定していない状態のフライパンで調理しているケースがあることがわかった。 続いてフライパンの底を丸く切り取り、マイクロスコープで覗くと、張りつきがあった表面に炭化物と思われるものが付着していたため、張りつきの原因の1つではないかと分析。実際に100個のフライパンで「ギョーザ」を焼き、張りついたフライパンをきれいに洗って再挑戦した。結果、見た目と張りつきの相関が低いと推測できたため、フライパンの重さ、傷の程度、焦げつきの程度で分類した。 分類した300個以上のフライパンを使って実際に「ギョーザ」を焼き、張りつきを確認した。4割はきれいに焼けたが、6割に張りつきがあった。フライパンの状態と張りつきの関連を見つけることはできなかった。 その後、「羽根の素」がフライパンにどのように張りついているか観察したところ、張りつきが低減できるポイントがおぼろげながら見えてきた。 最新の1月9日公開分では、12個すべてが張りついてしまうフライパンを選び、今春リニューアルした「ギョーザ」を調理した結果、26%のフライパンで1パック12個がきれいに焼けるようになり、46%に一部張りつきが残り、28%が12個張りついたままだったと報告している。 提供を受けたフライパンは3Dモデルや、大きさ、厚み、重量、送付先を記録。“フライパンの履歴書”としてサイトに掲載している。 家庭用に「若鶏もも焼き」発売 今春の家庭用新製品は「若鶏もも焼き」。2月11日新発売する。「ギョーザ」をはじめ、「ザ★」シリーズ全4品など計15品をリニューアルする。需要が高い60代以上のシニア層を取り込むため、食卓向け製品のリニューアルに重点に置いた。 「ザ★」シリーズ全4品を刷新 「ザ★」シリーズは全4品を全面刷新した。「ザ★シュウマイ」はたけのこの食感と生姜の風味をアップさせ、9個288gから同279gに変更。「ザ★チャーハン」は600g入りから580gに、「ザ★から揚げ」は270gから225gにそれぞれ容量変更する。併せて出荷価格を変更する。肉の配合を見直してジューシー感をアップさせた「ザ★ハンバーグ」は容量・価格とも据え置く。 業務用に高品質スイーツを9品
「フリーカットケーキ バスクチーズ(北海道産クリームチーズ使用)」と「カット済みケーキ バスクチーズ(北海道産クリームチーズ使用)」は、こんがり焼き上げた天面が特徴。北海道産クリームチーズと、コクのある生クリームで、ねっとり濃厚な味わいに仕上げた。 スイーツ全9品は格別な「おいしさ」、「見た目の美しさ」、「使いやすさ」にこだわった「フレックスペシャリテ」ブランド。 「シェフが仕上げる三元豚のグリルポーク」は下ごしらえ、加熱済み、下味のみの味付け。調理の手間を削減しながら、シェフこだわりの味で提供できる。調理後、保温器具に入れて保温しても品質を保つため、ビュッフェに適している。960g袋×6。タイで生産する。 「シェフが仕上げるムース用濃縮ペースト(熟成人参)」は北海道産のにんじんを熟成させ、濃縮して下味をつけた。下味つき、下ごしらえ済みのため、手間がかかるにんじんムースの工程と時間が削減できる。500g袋×10。国内の協力工場で生産する。 「パリ感長持ち!直火炒め具材の春巻」は直火釜で炒めたあんを、自家製皮でふわっと包みこんだ。長時間提供してもパリパリ感を維持する。具材はたけのこ、豚肉、きくらげなど8種。1個約30g、20個入袋×8。国内協力工場で生産する。 「焼き目パリッとアツアツじゅわじゅわ肉汁餃子(油・水不要)」は誰でも簡単にパリッとした香ばしい焼き目つき餃子が提供できる。トレイ不使用の袋タイプで、冷凍庫スペースが削減できる。1個約20g、30個入袋×10。四国工場。 |
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