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水産タイムズ社
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今週の一本

●水産タイムズ社主催 「SIALパリ」視察  大場隆弘 (週刊冷食タイムス:24/10/29号)

世界市場の流れつかむ

アボカド加工品の
「AVOKATSU BITE」
 世界最大級の食品見本市「SIAL(シアル)パリ2024」が仏パリのノール見本市会場で19〜23日開催された。水産タイムズ社は「欧州食品流通視察セミナー」を主催し、冷食メーカー・商社などから参加した視察団一行18名が21日視察した。
 一行は冷凍食品を中心に各カテゴリーを見て回り、世界の潮流を学んだ。注目は代替肉。今回も展示の勢いは衰えておらず、特に品質の高さが際立った。米国ビヨンドミート社やスタートアップ企業の提案商品いずれもがおいしく感じられ、参加者からは「ここまで進化しているとは驚き」との声が聞かれた。
 冷凍食品は農産品や畜肉などの原料展示が多く、加工品はアボカドの展示が目立った。Salud Food group社(オランダ)はアボカドをペースト状にして中に枝豆を入れて油調した新製品の揚げボール「AVOKATSU BITE」を出品した。サクサクとした食感とアボカドの甘さが絶妙のバランスで、同行者らは一様に「おいしい」と唸った。
 冷凍ケーキの展示も多く、スイーツメーカーのHOLEKI社(ベルギー)はホワイトチョコに抹茶パウダーをまぶした「MatchaCake」をアピールした。担当者によれば抹茶はベルギーにも数年前から広がり始め、抹茶ラテなどが人気という。そのきっかけはマンガなどの日本文化の流入によるところが大きいと指摘する。

日清製粉ウェルナ「早ゆで」をPR

 ジャパンパビリオンにはオーケー食品工業や紀文食品など81社が参加した。
 単独ではキユーピーと日清製粉ウェルナが出展した。日清製粉ウェルナは初出展。木調の装飾をあしらったブースを大きく構え「マ・マー早ゆでスパゲティ」や「川田製麺さぬきうどん」、冷凍かき揚げなどをアピールした。「早ゆで」は参考出品だが、わずか3分間という調理時間の短さに来場者も驚いており、担当者は欧州進出に手応えをつかんでいた。
 キユーピーは世界戦略商品に位置づけるマヨネーズと深煎りごまドレッシングの2品に特化して出品した。
 今年は世界130カ国超から7500社以上が出展。水産加工や食肉、冷凍食品、ベーカリー、飲料、乳製品など10カテゴリーで展示した。会期中は28万人以上が訪れたとみられる。
 SIALパリと欧州の流通事情については本紙で近日詳報する予定。

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