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今週の一本

●水産大手5社の上期業績  松田陽平 (週刊水産タイムス:24/11/18号)

水産苦戦も食品がカバー

 大手水産5社の第2四半期業績(4〜9月)が出揃った。水産事業の不振を食品事業がカバーする形となったが、マルハニチロは水産資源セグメントの落ち込みをカバーし切れなかった。
 マルハニチロは加工食品セグメントのタイでのペットフード事業が好調に推移して収益に貢献したが、水産資源セグメントの減益分をカバーし切れず、営業利益は前年同期比4.1%減の160億7000万円となった。
 ニッスイの営業利益は水産の減益を食品事業がカバーして過去最高の172億7600万円となった。
 水産事業の売上高は7.6%増の1755億円、営業利益は36.3%減の35億1200万円。食品事業の売上高は9.5%増の2398億円、営業利益は15.3%増の163億円2300万円。食品加工は国内が増収減益だったが、北米・欧州は増収増益で推移。
 ニチレイの水産事業の売上高は9%減の266億円、営業利益は71%減の4400万円。低収益商材の削減を進め9%の減収となった。魚卵の収益性低迷の影響が続き1億円の減益となった。
 一方で加工食品事業の営業利益は42%増で上期としては過去最高を記録し、水産事業の不振をカバーした。
 極洋は水産事業・生鮮事業が貢献し、売上高と営業利益が過去最高を更新した。水産事業セグメントの売上高は前年同期比22.0%増の745億100万円、営業利益は39.9%増の31億4400万円。主要魚種のサケやエビ、高額商品の魚卵やカニの販売が好調に推移した。生鮮事業セグメントの売上高は2.0%増の320億5100万円、営業利益は67.6%増の16億4500万円。マグロの販売が好調に推移して増収増益となった。

東洋水産は全セグメントで増収、最高益に

 東洋水産は全セグメントで増収となり、売上高は3期連続で上期最高売上高を更新した。また、売上高の増加や、海外の原材料価格の安定により様々なコストアップを吸収し、営業利益も最高益を更新した。
 水産食品事業の売上高は前年同期比0.6%増の151億2000万円、セグメント利益は227.4%増の5億4100万円(前年同期は1億6500万円の利益)。既存顧客に対する積極的な営業活動を行い販売数量が伸びたことに加え、前浜の漁獲量が回復傾向にあり増収となった。
 また、利益率の高い商材の販売数量が伸びたことや、原料価格が安定したことで仕入れコストを抑えられた商材もあり大幅な増益となった。

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