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今週の一本

●大阪・関西万博開催迫る  高橋尚徳 (週刊冷食タイムス:25/01/07号)

ニチレイF、ケンミン食品出店

 大阪・関西万博の開催が迫ってきた。冷凍食品業界からニチレイフーズ、ケンミン食品、イートアンドグループの大阪王将が日本の食を世界に発信する。会場は大阪市の四方を海に囲まれた人工島夢洲(ゆめしま)。4月13日〜10月13日の約半年間で約2820万人の来場が見込まれている。
 ニチレイフーズとケンミン食品は会場中心にある「静けさの森」に近い営業施設「EARTHTABLE〜未来食堂」に飲食店を開く。
 ニチレイフーズは「テラスニチレイ(仮)」の名称で、冷凍食品の未来が感じられるレストランを出店する。ニチレイの技術を詰め込んだオリジナルチャーハンを、来店客に自分好みにカスタマイズしてもらい、自動調理機で炒めて提供する。さらに、凍ったまま食べられる新感覚の「冷たい今川焼」など、暑い季節に合わせたメニューを用意する。 

70年の大阪万博に「テラス日冷」

 ニチレイは1970年の大阪万博に食堂「テラス日冷」と売店「日冷コーナー」を出店した。「ニチレイ75年史」によると、テラス日冷では冷凍食品を使ったハンバーグなどを提供した。万博をきっかけに、冷凍で常備し、来客に応じて調理・提供するオペレーションが確立され、外食産業が盛んになったという。
 70年代は海外のファミリーレストランやファストフード店が日本に上陸し、業務用食品の需要が増加の一途となった、と記録している。

グルテンフリーラーメンを発信

調理実演する大西店主
梅崎店主

 ケンミン食品はグルテンフリーラーメン専門店「GF RAMEN LAB 大阪・関西万博店(仮)」を出店する。米国ボストンの人気ラーメン店「Tsurumen」の大西益央店主と共同開発した、小麦粉の代わりに米を原料にしたグルテンフリーラーメンを提供する。
 「黄金の鶏油しょうゆラーメン」、「鶏清湯のすっきり柚子塩ラーメン」、「鶏白湯しょうゆラーメン」などを用意する。価格は未定。
 グルテンフリーラーメンは大西店主の依頼を受けてケンミン食品と2020年に共同開発をスタートし、今に至る。
 大西店主はこのほど開いた出店発表会で調理実演し、万博出店に関して次のようにコメントしている。
 「私は大阪出身なので、大阪・関西万博に出店できる喜びは大きい。グルテンフリーを珍しいものではなく、1つのジャンル・カテゴリーにしたい。とはいえ、いくら健康に良いと言われても、おいしくなければ食べてもらえないことは料理人として痛いほど感じている。仕方なく食べるのではなく、おいしいから食べたくなるラーメンを作りたい」。
 また、18年から扱っている、冷凍食品工場を置く兵庫県丹波篠山市で栽培・収穫した「丹波黒枝豆」を、グルテンフリーラーメンのサイドメニューのような形で提供する。 
 期間中、東京亀戸の人気ラーメン店「しののめヌードル」の梅崎梨夏店主が店長を務める。梅崎さんはケンミン食品と大西店主がグルテンフリーラーメンの共同開発をスタートした当時、1千日の期間限定ラーメン店「Tsurumen Tokyo」の店長として関わってきた。
 「自分の店では小麦アレルギーだけでなく、宗教上の理由で動物系の食材が食べられない人に、代替食材でラーメンを提供する機会がある。ラーメンを食べられた喜びなのか、すごく喜んでもらえる。そういう笑顔を目の当たりにしているため、万博でも笑顔が見られるように、楽しみに準備している」(梅崎さん)。
 高村祐輝社長は「海外は日本よりグルテンフリー実践者が多い。万博で『食べる物がない』と言われないように、我々が受け皿となる」と語っている。

大阪王将、調理ロボでメニュー

 イートアンドグループの大阪王将はサステナィブルフードコートに登場する「大阪のれんめぐりEXPO2025」に出店する。白ハト食品工場を中心に、大阪を代表する老舗・銘店12店舗が集結するブースで、大阪産の食材を使った特別メニューを提供する。
 調理ロボット「I‐Robo(アイロボ)2」を導入する。
 サスティナブルフードコートは、ロボットとヒトが協働する未来の社会を映しだす次世代の飲食店モデルが体感できるエリア。

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