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この人に聞きたい:第361回
(週刊冷食タイムス:12/10/09号)

業務用市場広く奥深い

キユーピー株式会社 執行役員フードサービス本部長  斎藤 謙吾氏

(さいとう・けんご)昭和54年入社。キユーピータマゴの原料営業通算17年。札幌、福岡、大阪、20年から東京の各支店長。18年執役。千葉市生、東京農大卒、55歳。

グループ内で「相互乗り入れ」推進

 広域営業本部長に転じた西尾秀明取締役に代わり、7月2日付でフードサービス本部長に。社歴33年のうち半分を超える17年間キユーピータマゴの営業。全国主要4支店長を経験したのは「おそらく私が初めて」。

 ――キユーピータマゴが長い。
 斎藤 キユーピーとの間で行ったり来たりですが通算17年、社歴の半分はタマゴの原料営業です。従って食品業界を歩けば、右も左もお客様ばかり。幅広い仕事です。

 ――市場環境は変わった?
 斎藤 33年前、「キユーピータマゴです」と営業に行っても「何それ?」って感じ。生卵が当たり前だった時代です。しかしいま、冷凍液卵、加工卵を含め、タマゴは仕入れるのが当たり前。「タマゴは割る時代から解凍する時代」と社内では訴えてきましたが、まさにそうなってきました。家庭用マヨ・ドレから始まったキユーピーが“タマゴを売る”と考えた創業者、先達はすごいと痛感します。

 ――家庭以外、つまり業務用としてタマゴの利用が増えた?
 斎藤 国内の卵の総生産量の6割がかつてはパック卵として家庭で消費されていました。それがいま5割に減っています。総生産量はずっと変わっていない。それは家庭以外で、様々に加工された製品としてのタマゴの消費量が増えたことを意味します。それがタマゴの業務用営業です。当社の三宅峰三郎社長は「タマゴで世界一をめざす」と方向を示していますが、タマゴのすそ野はまだまだ広がると確信しています。「イースター」や「ハロウィン」など全社的な提案企画も生かし、強化します。

 ――フードサービス(FS)本部としての取り組みは?
 斎藤 キユーピーグループには様々な強みを持った企業がたくさんあります。そのグループ力を生かします。FS本部の営業とキユーピータマゴの営業が連携する、というような「相互乗り入れ」の取り組みがこの3年でかなり進んできました。さらに広げます。メディカル給食とFS本部の相乗りという形も増えるでしょう。そうなれば、前任の西尾本部長が掲げた「キユーピーのFSは面白い」が実現し、得意先からも「キユーピーで良かった」と評価され、FS本部の営業担当も面白くなる。

 ――具体的な動きは?
 斎藤 現場から毎日挙がってくる「日報」情報を本部で集約、分析し、水平展開することで本部内の情報共有化を図っています。キユーピーのFSはもっと提案力を増し、もっと伸びると思います。幸い、フードサービスの事業領域は非常に幅広く奥深い。大変面白い分野だと思います。

 ――「もんじゃ」が好き、と就任直後の会見で自己紹介したが。
 斎藤 「もんじゃ」は中具も風味も調味料も組み合わせ次第で自由にアレンジできます。たこやき、コロッケ入りもあれば、カレー、チーズ味、もち入りもある。東京支店長となってから(平成20年)すでに月島(東京)には40回以上行ってます。連れて行く顔触れも食べるものも毎回別。楽しいですよ。

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