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この人に聞きたい:第382回
(週刊冷食タイムス:13/03/12号)

関東で事業拡大図る

福岡運輸(株) 代表取締役社長  富永 泰輔氏

(とみなが・たいすけ)創業者・富永シヅ氏の孫。東大経済学部卒業後、平成10年入社。14年取締役、19年常務、21年専務、昨年6月から現職。昭和49年11月生まれ、38歳。福岡市出身。

10年以内に低温物流300億円へ

 福岡運輸(福岡市)は関東内陸部で同社初の拠点「北関東配送センター」を埼玉県川越市に昨秋開設した。九州発祥の同社だが、創業57年目の今、関東の売上げ比率が最も大きい。今後の方針等を富永泰輔社長に聞いた。

 ――東京湾岸以外にも拠点を開設した。圏央道も意識?
 富永 それもあります。北関東へモノを運ぶ大動脈はタテ方向に限られ、当社が東北道を念頭に物流拠点を築く場合、最適立地は岩槻市や久喜市などに限られました。しかし圏央道が開通すれば解消されます。その動きを踏まえ優位性を築く方針です。競争は激しいですが、全国で事業展開する企業として東京(関東圏)で勝たなければ生き残るのは難しいでしょう。

 ――数字で目標を示すと。
 富永 当社グループの低温事業売上高は200億円。これを10年以内に300億円にしたい。そのためにも関東圏を掘り下げることは重要です。その一方、全国で物流事業を展開している関係上、東京の能力ばかりを高めても、それ以外の拠点が入出庫に追いつけずボトルネックが生じかねません。ですから関西や北海道、九州などでも拠点整備を進めます。300億円の達成へ向け、既存拠点の売上げをさらに伸ばすことに加え、ある程度の設備投資を行なっていきます。

 ――市場の見通しは。
 富永 低温輸送マーケットは飽和状態で、国内市場が今以上に拡大することは考えられません。ですから売上高300億円の達成とはつまり、競争に勝ちシェアを高めることを意味します。やはり輸送品質が当社の売りであり、さらに、柔軟性に秀でていると自負しています。荷主はそれぞれ生産の仕方が異なり、ボリュームや温度帯も様々です。それに対する当社の柔軟性は同業他社より高いと自負しています。集荷時間や納品時間、ボリューム毎の対応、システム等で対応できる幅の大きさが武器です。

 ――冷凍輸送のパイオニア企業として、譲れないことは。
 富永 「当たり前のことを当たり前に」、「社会の役に立つ」が創業者精神です。私も従業員も社会の役に立つ仕事をしていると自負しています。売上げの拡大により、従来以上に当社は社会のお役に立てると考えています。

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