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この人に聞きたい:第406回
(週刊冷食タイムス:13/09/03号)

惣菜の“地産地消”化に一役を

(株)コーゲツ 代表取締役社長  加藤 和彦氏

(かとう・かずひこ)平成6年学卒、業務用冷食メーカーで関西勤務を経て入社。常務から平成21年社長。同年代の同業卸トップに仲間多数。帝京大経済卒、昭和45年6月沼津生、43歳。

学給での知見を生かして提案

 静岡県東部の沼津市に本社、県央の静岡と西部の浜松に支店を置く業務用卸。第二東名高速が開通し、本社からも間近の富士山は世界遺産に登録。環境はどう変わったのか、業務用卸の今後はどう見ているのか、聞いた。

 ――車などの大型工場が多い静岡。経済回復は感じる?
 加藤 自動車工場が多い浜松は確かに工場給食の回復が感じられます。雇用が少し戻り、食材の納入量、額が上向きです。残業需要もある。ただ、前のように残業で工場を回すより、昼の操業で車の出荷量を維持するという考えがいまは感じられます。

 ――沼津本社は学校など給食が以前からメインだった。
 加藤 病院・福祉向けが伸びています。惣菜は沼津エリア全体で頭打ちだったんですが、地元スーパーで地産池消の動きが広がっており、これはチャンス、と捉えています。

 ――というと?
 加藤 地場の水産品、野菜、卵などを使った弁当を地元有力スーパーが売り出し、人気を得ています。惣菜事業の差別化のためですが、地産地消や食育活動なら学校給食で培った当社のノウハウ、商品力が生かせる。新規開拓にもつながる。この取り組みを掘り下げるため、社内に地産地消の研究窓口を決めました。営業社員が個々に取り組んでいた顧客対応を整理、一本化し、全社で動こうと。幸い、静岡県は地元食材が豊富です。

 実はスーパーが県産に取り組むに当たり、進んでいる学校給食に着目し、当社に「話を聞きたい」と要請がありました。同じ県内同士で同じ思いを共有したいと私も思います。学校給食を基盤とする会社であることに誇りを感じます。同じことは老健等にも通じます。

 ――富士山の世界遺産登録、効果は?
 加藤 これから。登山客、観光客が増えることはうれしい環境変化。外国人観光客も確かに増えました。

 ――学校、事業所、福祉など給食卸が今後もメイン?
 加藤 給食に特化したわけではなく、顧客の方向を見て裾野を広げてきたのが当社。生産性などは後から対処してきたので、システム対応が弱い。業界団体活動で吸収した情報も活用します。しかし顧客第一の姿勢は守るつもりです。

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