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この人に聞きたい:第417回
(週刊水産タイムス:13/11/18号)

積極投資で社会的使命果たす

丸紅(株)水産部 部長  三木 智之氏

 

 アラスカにある丸紅子会社ノースパシフィックシーフーズ社(NPSI)の社長を5年務め、今年4月、水産部長に就任した。神戸大卒、49歳。

 同社は2011年に米国アラスカの缶詰工場をNPSIの傘下に、翌12年にはオランダとフランスの水産物卸売会社を買収。さらに、今年5月にはタイの大手エビ加工業者との資本提携を前提とした関係強化を発表するなど、海外の水産物サプライヤーや販売会社への投資を進めて、同社水産グループの世界的なネットワークを構築している。

 水産物消費のグローバル化が急速に進み、魚種によっては“買い負け”の状況が出始めている。

 「日本市場向けに安定的に水産物を供給するのが我々の社会的使命。そのために、主要魚種の産地との関係強化が求められているが、販売先が日本市場だけの規模・購買力では川上(供給源)を押さえるのは難しい。水産物需要が堅調な欧米や中国などの販売先を自前で持つ必要がある」と積極投資への考えを示す。

 現在、丸紅水産グループの売上高は約1500億〜1600億円。これを「1〜2年後をめどに2000億円に持っていきたい」とさらなる拡大に意欲を見せる。

 目標達成に向けて、積極的な追加投資を継続していく。

 「オランダとフランスの販売会社を核に横展開し、追加の事業買収を具体的に検討している。ドイツや英国だけでなく、水産物消費の多いスペインなどの南欧市場も無視できない」。

 北米市場ではNPSIを通じて、様々な水産物を販売している。

 「米国でも有力な販売会社をグループ化することで販売を拡大したい」と意気込んでいる。

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