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この人に聞きたい:第449回
(週刊水産タイムス:14/07/14号)

中計のカギ握る海外展開

マルハニチロ(株) 代表取締役専務  米岡 潤一郎氏

 

 4月の新生マルハニチロ発足に伴い、代表取締役専務となった。海外、畜産商事、漁業・養殖、北米、水産商事の各ユニットを担当する。

 「水産と食品が一体化したことが大きい。原料調達をはじめ、商品開発、国内、海外、人事に至るまで、一緒に戦っていける体制ができた」。
 今後の成長のカギ握る海外展開。「海外で力を発揮したいと希望する若い社員が多い。彼らの熱意に応えるための教育・研修にも力を入れたい」。

 昭和29年5月7日生まれ。出身は鹿児島県。慶應義塾大学法学部を卒業後、大洋漁業(現マルハニチロ入社)。水産第二部長、執行役員、取締役、マルハニチロ水産の常務、専務と歩む。平成17年から20年まで北米駐在も経験した。

 4今年度スタートした新中期経営計画は、マルハニチロの統合10周年の節目に向けた4カ年の取り組み。「水産物と加工食品の世界的な需要拡大が見込まれる中、グローバル市場で成長を遂げることが持続的な成長への重要戦略」と位置付ける。

 EU向け輸出に関しては、水産庁もHACCPが認定できるよう準備を進めており「寿司ネタやホタテの欧州展開も見込める。東南アジアもタイを中心に取り組みを強化したい」と意欲を燃やす。クロマグロの完全養殖、カンパチ養殖の強化など、挑戦課題は尽きない。

 一昨年のチリ銀大暴落から昨年の魚価回復と、大きく流れが変わった水産業界。相場に大きく左右されるのが業界の宿命だが、「どんな状態にあっても一定の利益を確保できる企業」を目指す。
 「後から振り返ると、この1〜2年は水産業界にとって大きな節目だったということになる」。

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