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この人に聞きたい:第512回
(週刊水産タイムス:15/10/19号)

建て替えの「青写真」で

東京水産ターミナル(株) 代表取締役社長  今村 宏氏

 

 東京湾岸に保管能力26万1000tを有する東京水産ターミナルは、複合型冷蔵倉庫団地として世界に類をみない規模を誇る。

 この6月、社長に就任した。昭和27年2月、北九州市生まれ。慶応大商学部卒。ニチロで主に管理畑を歩み、マルハニチロの統合で常務。ニチロの船舶部、漁労部に在籍したころ、大井水産埠頭にはたびたび足を運んだものだが、冷蔵倉庫事業そのものに携わるのは初めて。「当時は200海里前。漁船が何百隻と埠頭に着いたものだが、それが今はコンテナ船に代わった」と時代の移り変わりを実感する。

 東京水産ターミナルは水産・港運・冷蔵の三業界共同出資で昭和47年に設立。51年の第1号棟を皮切りに第5号棟まで冷蔵倉庫が完工。冷蔵倉庫をはじめ、関連諸施設を一元管理する会社として安全・安心な食の安定供給に貢献している。

 荷物は7〜8割が水産品だが、今年に入り、東京団地冷蔵の建て替え工事で、畜産品などの貨物が増えている。

 現在、テナント各社と知恵を出し合いながらより高い物流品質の維持と、効率性の高い物流体制の構築、さらに施設内で働く人々の安全・安心を確保するために様々な施策を実施。テナント各社、荷役会社との協働で、構内トラックの待機時間の短縮を図る「グリーン物流プロジェクト」にも取り組む。

 「最大の使命」と自覚しているのは将来の建て替えに対する基本設計。「完成時は社長ではないが……」としながらも「時代の変化を先取りし、次世代で活躍する物流施設の建設・運営に全力を尽くす。さすがは首都・東京を代表する冷蔵倉庫と言われるようにしたい」

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