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この人に聞きたい:第532回
(週刊冷食タイムス:16/03/22号)

日水の北米冷食事業、グループ全社増収

日本水産(株) 取締役執行役員北米事業執行  高橋 誠治氏

 

業務用水産のK&P底支え

えび焼売など販売開始

 日本水産の北米の冷凍食品事業が好調に推移している。北米のグループ会社全社が昨年は増収となった。利益面では業務用水産冷食の有力メーカー、K&P社(キング&プリンスシーフード)などが増益で全体を底支えしている。

 日水は北米市場にスモークサーモンや冷凍枝豆などを供給しているが、新たにニッスイブランドのえび焼売、ソーセージ、水産缶詰なども加え、現地販売を開始した。日系食品卸売店などで評価されている。

 今年はK&P社のスモークサーモンの販売を強化する。それ以外の商材も販売を拡大する考え。

 北米事業執行(兼Nippon Suisan USA社長)を務める高橋誠治取締役執行役員は北米事業について「14年度に引き続き、15年度も全体としていい結果を残せた。北米グループの全社が増収。業務用水産冷食のK&P社と、水産品の買付け・販売のFWブライス社が増益で全体を底支えした」と本紙の取材に語っている。

 ユニシー社と家庭用水産冷食のゴートンズ社は利益面でやや苦戦した。

 業務用冷食のK&P社は14年度に黒字化したが、15年度はさらに業務改善効果が見られ、主原料の冷凍えびの調達価格が下がったものの、製品価格は変わらず、利益貢献した。

 K&P社が大手流通経由で業務筋に販売する“フードサービス部門”は3%増収。大手外食チェーンに直販する“ナショナルアカウント(NA)部門”は7%増と順調に伸びた。NA部門では大手クイックサービスレストランチェーン(FF)2社との取り組みが引き続き好調。えびを中心とした商材を共同開発するなどWin−Winの関係を構築している。

 「今年は原料安に伴う製品価格の引き下げが求められる。原料コスト削減と生産性改善により対処したい」(高橋北米事業執行)。

ゴートンズ、家庭用冷食で奮闘

 家庭用水産冷食メーカーのゴートンズ社は北米でカテゴリーbPのシェアを持つ。他社とのシェア争いが激化しているが、前期は増収減益とまずまず。トレードマークである黄色いパッケージをリニューアルするなど諸施策により、新興勢力の浸食を食い止めている。14年カナダの工場を閉鎖し、本社マサチューセッツ工場に集約し収益体質を強化した。
 米国の昨年の家庭用水産冷食市場は数量が2.5%減だが、金額は0.1%増。これに対しカナダは数量6.9%減、金額0.6%減と非常に厳しい。

 日水は北米市場にスモークサーモンや枝豆を供給しているが、新たにニッスイブランドのえび焼売、ソーセージ、水産缶詰なども加え、販売を開始した。日系食品卸売店などで評価されている。

 高橋取締役執行役員は北米事業のほか、南米事業執行(兼Nippon Suisan America Latina社長)を兼ねている。

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