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この人に聞きたい:第544回
(週刊水産タイムス:16/06/20号)

販売力強化、魅力ある漁業へ

広田湾漁業協同組合 代表理事組合長  砂田 光保氏

(すなだ・みつお)昭和34年生まれ、陸前高田市広田町出身。56歳。平成26年8月から現職。

 岩手県陸前高田市にある同漁協は平成16年4月、市内の広田湾を囲む5つの組合が合併してできた。

 東日本大震災の時には、陸前高田市を津波が襲い、ワカメやコンブなどの養殖施設は壊滅的な打撃を受けた。被災から5年以上が経過し、水産業の復旧・復興は着実に進んでいるが、広田湾産水産物の認知度向上と販路拡大、単価アップなどが漁協の課題となっている。

 震災直前の平成22年と昨年(27年)の同漁協の販売金額を比べると、共販事業(受託販売)が95%、自営加工事業が185%、販売事業全体で100%まで回復。特に漁協が持つ加工場を活用した自営加工事業が毎年順調に伸びている。

 昨年度は農中金の支援を受け、自営加工しているワカメやコンブ、ホヤの商品パッケージを凸版印刷の協力を得て刷新。それまでは色気のない透明の袋だったが、デザインや使いやすさを追求した“いまどき”の袋に変えた結果、順調に販売が拡大。漁協の販売増加に大きく寄与した。

 漁業者の高齢化も進み、後継者不足が深刻な課題となる中、「漁業者の収入アップを図り、魅力ある漁業を実現するため、販売力の強化に取り組む」と気合十分。
 ワカメやカキ、ホタテ、アワビなどに続き、ひそかに期待しているのが、生産量が少なく、“幻の貝”と呼ばれる「いしかげ貝」。

 同漁協では砂の入った発泡スチロールの容器を海に沈めて、「いしかげ貝」を養殖している。産業レベルで養殖しているのは同漁協のみ。岩手県の夏のプライドフィッシュにも選ばれている貝で、今年の生産量は67t。「目標100tまで増産したい」と意気込む。

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