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この人に聞きたい:第553回
(週刊水産タイムス:16/08/29号)

国産食材を食べてほしい

気仙沼の魚を学校給食に普及させる会 代表   臼井 壮太朗氏

(うすい・そうたろう)専修大卒後、日本鰹鮪漁業協同組合連合会(現在の日かつ漁協)入会。その後、家業を継ぎ社長に。高校・大学と体育会フェンシング部に所属。気仙沼市出身、44歳

 本業は宮城・気仙沼市の遠洋マグロ漁業会社「臼福本店」の5代目社長。

 東日本大震災を経験して「食の大切さを痛感した」という。「衣食住という言葉があるが、震災後、1週間ぐらいは同じ服を着ていた。自宅は流され、しばらく体育館やテントで暮らし何とかなった。でも食べ物だけは、なければ生きていけなかった」と振り返る。

 「地方の基幹産業の農林水産業の再生こそ、復興や地方創生につながる」と強調する。そんな思いから、国産の食を未来の日本を担う子どもたちに食べてもらおうと、2012年12月に「気仙沼の魚を学校給食に普及させる会」を立ち上げた。

 会員には商工会議所、富士通、サッポロビールのほか、ホテルオークラ元総料理長の高木裕美知さんらが名を連ねる。「復興活動を通じ、様々な人とつながりができ、仲間ができた」。

 活動の柱は食育とメニュー開発だ。これまで、東北や東京都の29の小中学校で出前授業を行った。地元の漁師や加工業者を講師に招き、食の原点や安心・安全な国産食材を食べることの意義を伝えている。児童の学習用に気仙沼市の水産業や食文化を学べるウェブサイトも開設した。授業ではタブレット型端末を使って、三陸漁場の歴史や魚と健康といった情報を紹介。メニュー開発したメカジキのメンチコロッケは市内の全小中学校で給食に提供している。

 「気仙沼の給食は1食当たり税込み275円。安い輸入食材が有利になる。それをどうやって国産食材に変えていくか」。学校給食のの抱える難題に挑む。

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