この人に聞きたい:第566回
(週刊冷食タイムス:16/11/29号)
日本の食文化 変えるつもりない
Picard Surgeles SAS社 取締役 国際事業部責任者 ステファノ モレッティ氏
(Stefano Moretti)Picard Surgeles SAS(ピカール社)の国際事業部責任者(取締役)としてイオンとの交渉を推進。今回の青山骨董通り店開店に当たり、同社を代表して来日した。
冷凍食品のイメージアップに期待
フランスで人気の食品ブランド第1位を続けている冷凍食品専門チェーン「ピカール」の日本1号店・青山骨董通り店が23日オープンした。モレッティ氏は日本事業を含む国際事業部のトップ。日本への思いなど聞いた。
――フランスの「ピカール」がいよいよ日本に路面店を開店した。いまの気持ちは。
モレッティ 非常にうれしい。これは我々ピカールとイオンが1つのチームとして準備を開始し、協力し合って実現したもの。大変いいチームとして取り組めたことは、私にとっても非常に印象深い。
――青山骨董通り店の開店前から、日本ではテレビやネット媒体をはじめ多くのメディアが「ピカール」の上陸とともに「フランスの味」、「冷凍食品」というキーワードも多数報じている。
モレッティ 日本のメディア関係者とはプレスカンファレンスでお会いし、その際、ピカール社の冷凍食品の特徴や位置づけ、出店の意味などを詳しくお伝えした。多くのメディアが取り上げてくれたとすれば、我々ピカールと、イオンサヴール社の小野倫子社長の熱意が理解されたものであり、うれしい。
――日本にはすでに冷凍食品市場がある。その中でピカールが勝ち抜ける勝算は?
モレッティ 日本には独自の食文化が根付いており、私も非常においしく、また見た目もきれいで、食バランスに優れていることは理解している。それを我々は変えようとしているのではない。「ピカール」を通じて、日本の食文化に「プラスα」としてのフランスの香りを楽しんでいただければと思っている。
――日本の冷凍食品市場に与える影響、効果としては?
モレッティ 日本に優れた冷凍食品があることも我々は承知している。日本の食卓、外食市場等で冷凍食品が広がっていることもうれしい。そこに「ピカール」が加わることで、冷凍食品のいいイメージが広がることを期待している。日本で育ち、浸透している冷凍食品を変えようとは思っていない。しかし、当社が持っているフランスの香りのする冷凍食品が日本の市場に登場することで、少しでも日本で冷凍食品のイメージが良くなり、利用者が広がればうれしい。貴紙でも我々の冷凍食品を是非支援して欲しい。