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この人に聞きたい:第688回
(週刊冷食タイムス:19/05/28号)

今のやり方通用するのはあと1年

(株)ニチレイフーズ 家庭用事業部長  宮川 浩幸氏

(みやかわ・ひろゆき)平成7年入社。中部支社、本社広域営業部、関東信越支社を経て30年家庭用事業部商品部長、今年4月1日から現職。家庭用営業部長を兼務。昭和45年8月17日生まれ、今年49歳。東京出身。日本大学卒。

変化しなければ成長はない

 4月1日付で就任した。好業績が続く家庭用事業部だが「今までと同じことをしていたら、成長は止まる」と危機感を抱く。

 ――家庭用事業部長としてまず伝えたことは?
 宮川 やり遂げる意志を持ち、成長のために変化していこう、と伝えました。企業として戦略があるにしても、意志がなければ思いは入らず、機能しません。今の状態が良ければ良いほど、変化したくないというのが人間です。しかし、世の中はものすごいスピードで動いています。変化しなければ成長はありません。今の商品開発、販売手法、営業方法が通用するのはあと1年くらいではないでしょうか。具体的には伝えられませんが、積極的に変化していきたいと思っています。

 ――やりたい仕事は?
 宮川 家庭用は米飯やチキン加工品といった“力強いカテゴリー政策の推進”、“新規需要創造への挑戦”という2つの柱をスローガンに掲げています。しかし冷凍食品をコアに使っている人は全体の3割に過ぎず、7割は使っていません。いまだに「何が入っているか分からない」、「おいしくない」と思っている人が多いのが現状です。冷凍食品の地位を向上させたい思いをバックボーンに、新しいカテゴリーを創出してみたいですね。以前はなかったパスタが良い例です。簡単ではないことも分かっています。当社だけでなく、業界全体の成長のためにもぜひ取り組みたいと思っています。

 ――ニチレイフーズの強みは?
 宮川 事業部制に移行してから、商品開発、生産、マーケティング、営業のサイクルがうまく回るようになり、それが今の状態を生んでいます。ただ、事業部制になってから6年が経ちました。新しいプロモーションや売場の提案、リーチインケースをどうするか、「今までこうだったから」と同じことをしていてはこの先の発展がありません。その当たりは課題だと認識しています。

 ――東京五輪や大阪万博などビッグイベントが控える。
 宮川 2020年の訪日外国人客が4000万人くらいに増加すると予想されていますが、個人的には日本に住んでいる外国人の方に注目しています。現状ではおよそ260万人で、広島県の人口に近い規模。これが300万人を超えると、北陸3県に匹敵します。一方、日本人の人口は減り続けており、世帯数も19年でピークアウトすると言われています。この先の商品開発、提案の仕方も今までとは異なるアプローチが必要になるでしょう。

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