この人に聞きたい:第700回
(週刊冷食タイムス:19/08/27号)
トレー入りの価値認められた
日本製粉(株) 執行役員冷凍食品部長 宮田 精久氏
(みやた・あきひさ)家庭用冷食参入当時から担当し、「オーマイプレミアム」シリーズを立ち上げた一人。1984年入社、12年大阪支店食品営業部長、14年加工食品部長、昨年6月から冷凍食品部長。今年から執行役員。東京都出身、1961年生まれ、今年58歳。
今期も好調、個食パスタ
昨年の第1四半期はヒット商品「具の衝撃」シリーズ第1弾をはじめ新商品とリニューアルあわせ大量26アイテムを投入して売上げを大きく伸ばした。今期は大きな前年実績を超えることができるか。
――第1四半期の状況は?
宮田 4月は大型連休の前倒しもあって大きな数字を出せましたが、5月は苦戦、6月は途中まで好調で最終週に落ちてきましたが貯金を維持できました。
――今期は低価格帯の「パスタ!パスタ!」シリーズを終売にしたが売上げを落としていない。
宮田 パスタで前年割れだったのはお弁当パスタだけです。それ以外の個食パスタは全て前年実績を上回っています。トレー入りの良さが認められているのでしょう。「オーマイプレミアム彩々野菜」シリーズも好調ですが、大盛り系の「BIG」シリーズも好調。BIGは今秋の新商品追加で9品の品揃えになりましたが、その半分以上がカテゴリーの売上げ上位に入っています。ずっとダウントレンドだったパイシートもここにきて盛り返して前年クリア。13年ぶりにリニューアルしたホットケーキも値ごろ感で盛り返しています。
――米飯は?
宮田 「米飯」をどう分類するかですが、個食米飯はアイテムが前年より減り前年割れになりました。しかし、今はよくばりシリーズに比重を置いており、個食米飯とよくばりシリーズを合わせれば前年を上回っています。
――ワンプレートのよくばりシリーズは2ケタの増加と好調だ。
宮田 洋風メニューのよくばりプレートも、和風のよくばり御膳も非常に好調です。
――今春、朝食向けの「よくばりプレートモーニング」を発売した。手ごたえは?
宮田 売場では既存の「プレート」や「御膳」に持っていかれちゃいますね。とはいえ、プレートシリーズも発売から2〜3年で売れるようになってきたわけで、「モーニング」はまだ育成カテゴリーと考えています。売場がまだ点なので、これから面に広がると期待しています。
――異常な天候が続いたが、影響は?
宮田 乾麺はともかく、冷食に関して影響はないです。7月は6月に比べ回復基調でした。
――春の値上げの影響は?
宮田 受け入れられています。海鮮チヂミは値上げ幅が大きい商品ですが、金額だけでなく出荷量も増えました。パスタも付加価値が認められていると思います。