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この人に聞きたい:第725回
(週刊冷食タイムス:20/02/25号)

持続的成長を5期連続達成

(株)帝国ホテルキッチン 代表取締役社長  加藤 直二氏

(かとう・なおじ)ニチレイフーズ時代はアセロラでブラジル駐在など。ニチレイフーズ副社長を経て平成27年6月帝国ホテルキッチン社長。以来、企業の持続的成長に取り組み増収増益。居合道、剣道四段。明治大学法卒。昭和32年3月福島県生まれ、来月62歳。

ホテルの伝統に革新加え挑戦

 ニチレイと帝国ホテルがインペリアル・キッチンを設立したのが昭和49年。平成26年現社名に変更。東京五輪と選手村の食事が話題に出るたび村上信夫氏と同社の存在が注目される。

 ――今期も引き続き2ケタ成長をめざしていたが。
 加藤 今期は商品開発の強化と販促強化、市販用のルート積極化と、システム化による労働性アップなどを重点に取り組んでいますが、3月期末の売上げは5%増の着地を見込んでいます。目標の2ケタ増には届かないが、これで5年連続増収増益となりそう。当社主力の缶詰ギフトが百貨店の売場縮小などの影響を受けて落ち込んだのが未達の主因。課題とした新商品開発も後ろにずれ込んだ。

 ――冷食など低温部門は。
 加藤 チルドでマーガリン市場の減少が続いていましたが、トランス脂肪酸の誤った情報を修正する業界努力の効果で市場が持ち直し、当社営業努力もあってホテルマーガリンの売上げが戻り、チルド全体で11%増。これにグラタン、カレーほかの冷凍調理品が13%増と2ケタ伸び、低温全体で11%増と好調です。ケーキなど冷凍菓子も11%増と大きく伸びました。

 ――4月からの新年度は?
 加藤 2ケタ増をめざしたいところですが、7%増を目標としました。成長の45%を冷凍品で、33%は菓子で稼ぎます。昨年投入した少量グラタンや冷凍菓子などが百貨店、生協宅配などで市場ニーズを持っていることがわかってきたので、新年度は新商品とリニューアル品を相次いで出します。
 
 ――市場環境が厳しい中での高い伸びと増益計画。見通しは。
 加藤 特に高い伸びをめざしているのは3年連続となります。企業を持続的に成長させるためには、ある程度の規模と将来を見越した人員構成が必要であり、従来通りでは環境変化に取り残されます。しかも、我々が取り組んでいる帝国ホテルのブランドは絶大なる信頼と130年の歴史、伝統があります。加えて今年は東京五輪開催年。半世紀前の東京五輪で帝国ホテルの村上信夫総料理長が中心となって選手村の食堂運営を、冷凍食品を活用することで実現、成功させたことは、いま再び注目されています。

 ――メディアでも改めて選手村と冷凍食品が話題になっている。
 加藤 我々は帝国ホテルという伝統を大事にしながらも、革新を続け、持続的成長をしなければならない。そんな想いを持って新年度の事業に取り組みます。目標を実現するため、新商品の開発とリニューアルにただいま鋭意取り組んでいるところです。

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