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この人に聞きたい:第733回
(週刊水産タイムス:20/04/20号)

メーカー間の協調も必要

フジミツ(株) 代表取締役社長  藤田 雅史氏

(ふじた・まさふみ)山口県長門市に本社を置くねり製品メーカー。山口大経済学部を経て、陸上自衛隊幹部候補生学校へ入学。米国への留学を経て、同社入社。2002年五代目社長に就任。

 1887年(明治20年)、創業者の藤田久蔵氏が山口県長門市の仙崎で旅館を営むかたわら、かまぼこの製造を始めたのが同社の始まり。仙崎では“焼き抜き蒲鉾”という山口県特有の製法を用いた蒲鉾製造業がさかんとなり、“仙崎蒲鉾”が生まれた。
 2002年に就任した5代目の雅史社長は、蒲鉾業界でのトップ10入りを目標に掲げ、工場の自動化や板かまぼこ以外でのシェア拡大、土産物ブランド「藤光海風堂」の立ち上げなど、様々な改革を行った。
 国内企業のM&Aや海外事業なども積極的に進め、蒲鉾メーカーに留まらず、地域色を生かした総合食品メーカーをめざしている。
 近年では、量販店の日配売場向けの惣菜系ねり製品商品や、手軽に食べられるスナック系商品の開発を強化している。
 深絞り真空包装機を活用したスナック商品は常温で保存できるため、コンビニや駅の売店、酒売場など売場を選ばずに販売できる。 輸出も手がけており、「当社の人気商品『チーズころん』の真空包装タイプも中国向けに徐々に輸出を開始している」という。
 新型コロナウイルス感染症の影響で直売店や駅や空港などの土産向け、飲食店など業務向けの販売が大きく落ち込んでいるが、主力となる量販店向けの販売は好調に推移している。
 競争の激しいねり製品業界だが、「今後はメーカー同士で協調することも必要。すり身をはじめとする生産コストの増加に見合う製品値上げはどのメーカーもできていないのが現状。健康素材としての魚肉たんぱく質の良い面を業界一丸でアピールすべき」と語る。

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