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この人に聞きたい:第753回
(週刊冷食タイムス:20/09/22号)

提案先の照準を中小工場に

(株)エフ・エム・アイ 代表取締役副社長  松野 敦氏

(まつの・あつし)神戸商船大(現・神戸大)卒後、トーホー入社。コーヒー部長、MD部長などを務めた。執行役員マーケティング本部企画室長を経て、2018年から現職。1957年5月生まれ、63歳。佐賀市出身。

バッチ式の機械に可能性

 業務用調理機器やコーヒーマシンなどを輸入・製造販売する。ターゲット領域をこれまでの外食産業や病院・介護施設などから中小規模の食品工場に広げている。

 ――食品工場への進出はコロナが理由?
 松野 昨年秋から準備してきました。数年前から外食産業は厳しいと感じており、当社としても新しいフィールドに活路を求める必要があった。そこで川上に上る戦略にかじを切りました。食品工場への提案は当社にとって大きな転換点と捉えています。食品工場のお悩み解決サイトをめざした「食品撹拌機ミキサー・com」を4月に立ち上げました。ただ、さあこれからという時にコロナショックが起き、設備投資の流れが一気に止んでしまった。

 ――サイト開設記念として新型機の内覧会を8月上旬に開いた。
 松野 展示会の中止が相次ぎ、新製品を披露する機会がありません。これ以上は待てないため、完全予約制で時間を区切って開催しました。大型の自動撹拌機やスチームコンベクションオーブン、ブラストチラー、ミキサー・スライサーを展示し、中小の食品工場や給食施設の関係者を招待しました。2日間で約100名が集まりました。

 ――中小の工場がターゲット?
 松野 中小規模の食品工場は全国に約7200社あると言われています。彼らは厨房機器メーカーとは組まず、地場の鉄工所などと組んでいることが多い。当社は約50年にわって外食産業に携わってきており、食品の品質や安全に対する知見はあります。そういうノウハウを提供したい。ある弁当のベンダー工場は500名以上が働いていますが、手作業がかなり多い。そこで急速凍結機を提案したところ、人手不足対策や生産性向上など現場のニーズに見事にはまりました。当社の機械はいずれも連続式ではなく、バッチ式です。中小の工場にはバッチ式のほうが需要を掘り起こせる可能性があると気付きました。ただ、機械を売るだけではダメで、問題解決に対応できる機種を選定して、性能をフルに引き出す使い方を伝える必要があります。

 ――つまり?
 松野 多くのユーザーは機械の性能を2〜3割程度しか使っていません。フレンチの一流シェフでもメトス社の自動撹拌機やウノックス社のスチコンに便利な機能があることは知らない。納品して終わりではなく、納品後も作業効率を上げる使い方を我々がきちんと伝えていくことが重要です。

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