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この人に聞きたい:第802回
(週刊冷食タイムス:21/09/21号)

代替肉で食と環境に貢献

ネクストミーツ(株) 代表取締役  佐々木 英之氏

(ささき・ひでゆき)中国深センで12年間様々な事業に携わる。大企業向けのアクセラレータプログラムやメディア運営で培った経験を生かし、2020年6月に現取締役会長白井氏とネクストミーツを共同で創業、現職に。1980年生まれ。

価格と接点が普及の課題

 創業1年で小売店や外食店へ代替肉商品のスピード展開を進め、来年には自社工場を稼働する。佐々木代表取締役に企業成長の秘訣を聞いた。

 ――なぜ代替肉に着目した。
 佐々木 元々環境課題と社会貢献の2つをテーマに持ったビジネスを作りたいという想いがあり、エネルギー分野に取組もうと考えていました。しかしベンチャー企業として参入することは難しいと判断し、ビヨンドミートなどが海外で話題になっていたことを受け、食と環境に貢献できる代替肉に着目しました。

 ――どんな商品を。
 佐々木 焼肉、ハンバーガー、牛丼など一般の方にもおいしく食べていただけるよう料理法が分かるメニューを用意しています。なかには料理の素材として使用している方もいます。

 ――冷凍食品として導入した。
 佐々木 常温商品のほうが物流コストなどは低いですが、現状は冷凍食品の方が品質を担保できます。常温流通できるレトルトもありますが、薄味に仕上げる当社の商品とは合致しませんでした。

 ――外食への導入も盛んだ。
 佐々木 焼肉ライクやパレスホテル、過門香などに導入しています。お店で名前を出していただくことは消費者との接点にもなり、市販商品のブランディングを強化できました。

 ――スピード感ある商品展開の秘訣は。
 佐々木 もともと創業前の2017年から商品開発をはじめ、商品が出来上がった段階で創業したことが理由です。アイデアが出たものはどんどん取り組んでいて、今も温めている商品があります。

 ――2022年には自社工場「NEXT Factory」が新潟県長岡市で稼働する。
 佐々木 自社で研究開発から製造まで一貫することでコストダウンや新商品の開発スピードの加速を実現します。また再生エネルギーを使用することで、できるだけ省エネを推進して環境配慮に努めます。働く人にとっても過ごしやすい環境をめざし、環境配慮以外のSDGsの17項目に考慮していきます。

 ――代替肉普及への課題は。
 佐々木 価格と接点が当面の課題です。当社では小売価格で398〜498円で販売していますが、もう少し価格を下げて一般的な肉と変わらないくらいの値段で提供したいと考えています。また外食への導入や小売店への販売に加え、YouTubeやツイッターの活用、イベント参加で消費者との接点を創造していきます。

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