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この人に聞きたい:第808回
(週刊冷食タイムス:21/11/02号)

首都圏売上げさらに伸ばす

(株)ニッカネ 代表取締役社長  金田 陽介氏

(かねた・ようすけ)学卒後、国分グループ本社入社。フードサービス事業部で3年間勤務後、ニッカネに入社し実務を経験。副社長を経て2013年10月から現職。宇都宮市出身。1979年9月生まれ、42歳。中央学院大商学部卒。

アイテム拡充、物流が課題

 業務用卸のニッカネ(栃木県宇都宮市)は前期2ケタ増収で年商200億円超となった。コロナ禍も大幅増収の業務用卸は稀有。強みを聞いた。

 ――前9月期の業績は。
 金田 速報値で売上高は前年比13%増202億1900万円。増収増益となりました。

 ――コロナ禍で業務用卸は軒並み減収となっている中で、2ケタ増収はすごい。
 金田 高齢者施設、病院などの給食向けの割合が大きいことが奏功しています。それでも目標売上高の205億円には未達でした。業種別売上げ構成比の8割を占める給食関係は増収の一方、2割を占める外食は前年比11.1%減と減収となりました。

 ――年商が13%伸びたということは、給食の伸び率がかなり高いわけだ。その強みは何か。
 金田 関東一円、東北、長野に15カ所の営業・物流拠点を構え、きめ細かく配送を行い、ユーザーの要望に沿った品揃えで一括納品できることが強みと自負しています。オーダーメイド魚切身加工工場、業務用野菜卸がグループにあることも差別化に生かしています。取り扱いアイテム数は約1万で、うち冷凍が6割を占めます。

 ――ユーザーの要望に沿った品揃えは強みに違いないが、保管・物流の精度を保つ上で大変そう。
 金田 物流改革が課題となっています。コンサルタントを交えて改善を図っているところです。

 ――東京営業所(埼玉県川口市)を新設移転したことも物流改革の一環?
 金田 そういう面はあります。旧東京営業所は手狭になっていましたので、その解消を図りました。荷捌き場もより広くしました。物流改革はもちろんですが、新設移転の最たる目的は、首都圏で売上げをしっかり作る点にあります。低温配送車の台数も増やし、よりきめ細かくユーザーの要望に対応し事業拡大を図ります。今期売上高目標は220億円です。

 ――社長に就任した2013年度の年商が87億5千万円だったが、前期は200億円超えを達成した。その強みを改めて伺いたい。
 金田 栃木県という立地、道路網の発達、給食が事業の柱といったことが奏功した面はあります。時代の流れに合ったことに加え、広域をカバーし、得意先の要望に応じたアイテムを増やし、きめ細かく一括納品を行う体制を構築している点が強みといえます。

 ――拠点を今後さらに増やすとすればどのあたりが最有力か。
 金田 神奈川県のさらに西部エリアを検討します。

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